子どもたちがこんなにも不幸な時代

前回のエントリーで紹介した実験映像で
サルの姿がなぜあれほどリアルに
「世界中で大人に踏みつけにされている子どもたち」と重なってしまったのか、
その後、思い当たったので。

英米のニュースを読んでいると
世界中で子どもたちはこんなにも不幸なのか……と胸が痛むニュースが多く
なんとはなしに気にかかって目に付いたものをいくつかメモしていたのですが、
そしたら、ほんのわずかの間にこんなに溜まってしまった。

①英国の女の子の3分の2に自傷行為の経験があり、

②英国のティーンの4分の1が「ハッピーじゃない」と感じていて、

③病気入院中の子どもたちに安易に使われる鎮痛剤や鎮静剤]によって
退院後に幻覚を見る子どもたちが報告されていたり、

④これはもうずいぶん前から警告されていることだけれど、
子どもたちに安易に使われる抗ウツ剤によって子どもの自殺が頻発しているけど、

⑤これまでも当ブログで取り上げてきたように
子どもに安定剤飲ませすぎても
製薬会社はデータ隠蔽してゼニ儲けのことしか考えてないし、


⑦格差の広がるインドでは5歳以下の子どもの半数は必要な医療を受けることができないでいる。

⑧英国の養護施設の敷地内からずっと昔に埋められたと見られる子どもたちの遺体のカケラが
大量に発見されたことから発覚したスキャンダルとは、
施設職員らが保護すべき子どもたちに暴行し性的虐待を行い、
その挙句に殺して遺体を切断したり焼いたりして埋めた、という恐るべき話だし、

⑨英国の空港や大きな港の周辺で施設や里親家庭で保護されていたはずの外国人の子どもたちが
400人以上も姿を消していることが判明したかと思えば、
その多くはドラッグや性的搾取が目的の人身売買ではないかと見られている。

スーダン象牙海岸、ハイチなどへ海外から平和維持活動や人道支援のために派遣される大人による
現地の子どもたちへの性的虐待があまりに目に余るので
監視のシステムが必要だと子どもの保護団体が訴えている。

⑪以前のエントリーで紹介したように、
先進国のゴミ捨て場にされた象牙海岸ではカネのためにゴミを漁る貧しい子どもが健康被害にあったし、

ナイジェリアでは「魔女狩り」という名目で
大人たちが寄ってたかって子どもたちに自分たちの鬱憤を晴らしているけれど、
それを扇動しているのはキリスト教会だ。

⑬それから、これから読もうと思って最近買った本の前書きによると、
奴隷制なんて歴史上の事実、過去の話だと思っては大きな間違い。
ILOの試算では現在のこの世界には少なくとも123万人の奴隷がいて、
世界中で女性や子どもが売買されている、とのこと。


子どもたちは、もはや大人の欲望を満たす道具に過ぎないのでしょうか。

世界をこんな場所にしてしまったのは、
もっと頭がよく、もっと健康に、もっと長生きに、もっと便利にもっと効率よく、
もっとパーフェクトな子どもを、もっと金持ちに、もっと、もっと……と
肥大する一方の大人の欲望なのではないでしょうか。

特定の能力に優れていることだけに価値を認め、
強い者の肥大する欲望を満たすためには、弱い者たちを養っていく金はもうないのだと
障害児・者や高齢者、力弱い者を切り捨てていこうとする世の中の価値観は、
グローバリズム新自由主義やトランスヒューマニズム功利主義パーソン論生命倫理
みんな根っこでつながっている。
そんな、あれやこれやが回りまわって絡まりあって、
世界を子どもたちにとってこんな惨い場所にしてしまった。

これほどの子どもたちの不幸を前に、
50年後にスーパー人類になることが、そんなに大事でしょうか、

大人たち──?