Savulescuによる「道徳エンハンスメント」論
Savulescuによる「道徳ピルのすすめ」プレゼンのビデオが
BioEdgeのエントリーにあったので、
ざっと聞いてみた。
BioEdgeのエントリーにあったので、
ざっと聞いてみた。
聞き取りには自信がないので
かいつまんで概要のみ。
かいつまんで概要のみ。
でも、これらは現象に過ぎない。
本当の原因は我々人間。
本当の原因は我々人間。
そんなところに原発を作ったのは、人間の選択だから。
人間はもともと
身近な人同士の内部では思いやり合うことができるように作られているが、
その外の存在に対しては、冷たかったりもする。
現在のようにグローバルな世界になると、
はるか遠くの人々(例えば途上国の人々)への想像は及ばないし、
身近な人同士の内部では思いやり合うことができるように作られているが、
その外の存在に対しては、冷たかったりもする。
現在のようにグローバルな世界になると、
はるか遠くの人々(例えば途上国の人々)への想像は及ばないし、
その反面、我々の中には暴力的な者もいる。
ここから矢継ぎ早にいろんな事例を出して語るのだけれど、
聞き取り能力に限界があるので省略。
聞き取り能力に限界があるので省略。
教育だって道徳エンハンスメントの一つだし、
コーヒーやスマート・ピルなど日常的なエンハンスメントは既にお馴染みだし、
スポーツではエンハンスメントは既に当たり前なほど広がっている、
これだけ人間の能力・パフォーマンスが科学と技術で向上させられる時代なのだから、
コーヒーやスマート・ピルなど日常的なエンハンスメントは既にお馴染みだし、
スポーツではエンハンスメントは既に当たり前なほど広がっている、
これだけ人間の能力・パフォーマンスが科学と技術で向上させられる時代なのだから、
我々人間が作り出してきた温暖化や犯罪の増加といった問題に対処しつつ
次の世紀を人類が生き延びるためには、世界を変えるだけではなく
我々自身を、遺伝子工学をはじめとする科学と技術で変えていかなければならない。
次の世紀を人類が生き延びるためには、世界を変えるだけではなく
我々自身を、遺伝子工学をはじめとする科学と技術で変えていかなければならない。
何よりも気になるのは、
サイコパス(この言葉で彼は精神障害者を一括りにしているんじゃないかという気も)や
ADHDなどの発達障害者が短絡的に「犯罪者予備軍」と目されていること。
そこに見られる「個人モデル」思考。
サイコパス(この言葉で彼は精神障害者を一括りにしているんじゃないかという気も)や
ADHDなどの発達障害者が短絡的に「犯罪者予備軍」と目されていること。
そこに見られる「個人モデル」思考。
それから涵養すべき望ましい特質を語る際に
「自己犠牲」とか「愛他(利他)主義」とか
SavulescuもWilkinsonもSingerも臓器提供や慈善への誘導の文脈で
とてもよく持ち出してくる文言が、ここでも出てきていること。
「自己犠牲」とか「愛他(利他)主義」とか
SavulescuもWilkinsonもSingerも臓器提供や慈善への誘導の文脈で
とてもよく持ち出してくる文言が、ここでも出てきていること。
カフェインだって昔は違法薬物とSavulescu(2007/9/28)
そのほか、道徳エンハンスメント関連エントリーはこちら ↓
脳刺激法のエンハンスメント利用を巡ってSavulescu(2012/2/2)
SavulsecuとSingerが「犯罪者は脳が決める。科学とテクノで犯罪予防を」1(2012/2/4)
SavulsecuとSingerが「犯罪者は脳が決める。科学とテクノで犯罪予防を」2(2012/2/4)
SavulsecuとSingerが「犯罪者は脳が決める。科学とテクノで犯罪予防を」3(2012/2/4)
「将来の凶悪犯は幼児期から分かる」と刑法改革を提唱するドイツの脳神経科医(2013/2/10)
脳刺激法のエンハンスメント利用を巡ってSavulescu(2012/2/2)
SavulsecuとSingerが「犯罪者は脳が決める。科学とテクノで犯罪予防を」1(2012/2/4)
SavulsecuとSingerが「犯罪者は脳が決める。科学とテクノで犯罪予防を」2(2012/2/4)
SavulsecuとSingerが「犯罪者は脳が決める。科学とテクノで犯罪予防を」3(2012/2/4)
「将来の凶悪犯は幼児期から分かる」と刑法改革を提唱するドイツの脳神経科医(2013/2/10)
その他、Savulescuが提唱している医療の方向性とは、こんな感じ ↓
「生きた状態で臓器摘出する安楽死を」とSavulescuがBioethics誌で(2010/5/8)
臓器提供は安楽死の次には”無益な治療”論と繋がる……?(2010/5/9)
Savulescuの「臓器提供安楽死」を読んでみた(2010/7/5)
Savulescuが今度は「“無益な治療”論なんてマヤカシやめて配給医療に(2011/9/15)
Savulescuが「現代医学では“最善の利益”と“道徳的地位”が指標。医師が勝手な中絶拒否するな」(2011/11/30)
「最小意識状態は植物状態よりもマシか? 否。カネかかるだけ」とSavulescuとWilkinson(2012/9/8)
「生きた状態で臓器摘出する安楽死を」とSavulescuがBioethics誌で(2010/5/8)
臓器提供は安楽死の次には”無益な治療”論と繋がる……?(2010/5/9)
Savulescuの「臓器提供安楽死」を読んでみた(2010/7/5)
Savulescuが今度は「“無益な治療”論なんてマヤカシやめて配給医療に(2011/9/15)
Savulescuが「現代医学では“最善の利益”と“道徳的地位”が指標。医師が勝手な中絶拒否するな」(2011/11/30)
「最小意識状態は植物状態よりもマシか? 否。カネかかるだけ」とSavulescuとWilkinson(2012/9/8)