脳卒中の妻への銃殺無理心中を、ホスピス幹部も家族も視聴者も「愛の物語」と絶賛(米)

ペンシルベニア州で19日火曜日午後1時ごろ、
Lehigh Valley病院のホスピス病棟に入院中のMildred Osmanさん(83)を
夫Elwood(86)が銃で撃って殺害。自分も銃で自殺した。

Mildredさんは3月初めに脳卒中を起こし、
終末期のホスピスケアを受けるために入院中だった。
左半身がマヒし、しゃべることができなくなっていた。

2人は結婚64年で片時も離れることがなく、
80代になっても「若い子みたいに」「熱烈に」愛し合っていたと証言する娘は、
「分かってもらいたいのは、父がしたことは全く愛から出たことだということ。
父は絶望していたんです」と。

孫娘は祖母の状態について

She couldn’t feed herself. She couldn’t walk; she couldn’t get up. She couldn’t go to the bathroom.

自分ではご飯は食べられないし、歩けないし、起き上がることもできないし、トイレにも行けなかった。

ホスピス幹部は

It’s a love story, the elderly gentleman could not bear to see his wife suffering.

愛の物語ですよ。あのご高齢の紳士は妻が苦しんでいるのを見るのが忍びなかったんです。


このニュースに反応してテレビ局に寄せられたコメントは

This is what happened when the medical industry won’t let us die.

病院が私たちを死なせてくれないと、こういうことが起こるんですよ。

また別の視聴者は

No human being … has the right to force someone in such a situation to continue living.

どんな人間だって、こんな状況で生き続けることを誰かに強制する権利はない。


そこで自殺幇助合法化をめぐる議論が再燃している、
ORとWAとMO州では合法化されている、と
69NEWSは報じている。







そういえば、
1月に以下のエントリーで紹介した記事で
概要が紹介されていた4つの事件のうち
3つは夫による病妻の自殺幇助事件だった ↓
「近親者の自殺幇助には温情」文化が広がっている(米)(2013/1/22)

なにやら米国の空気が
ギルダーデール事件の判決の頃の英国みたくなってきた……。


それにしても、
患者を家族に殺されて
「愛の物語」「苦しむのを見ていられなかったんですよ」と平気で言えるホスピス職員……?

いや、それよりも、
脳卒中の発作を起こした患者が
発作から3週間もたたないのにホスピスに入れられてしまう……ってのも……?