あるヤング・ケアラーの語り

10月は、オーストラリアの介護者週間。

いつからだったか記憶にないほど幼い頃から
精神障害のある母親の介護を担ってきたヤングケアラーの語りが紹介されている。

Shayley Willsonさん。

年齢が記事には明記されていないけれど、
内容から推測すると、現在19歳……?

Shayleyさんの語り部分を以下に。

「(母の介護は)ずっと意識することもなくやっていました」

「別にどこかで、やらなくちゃと思って介護を始めたというんじゃなくて、
自然に成長とともに介護するようになったんです」

学校から帰った瞬間から夜寝るまでフルタイムで母親の介護をしている自分と同じことを、
子どもはみんなやっているのだとばかり、長い間、思っていた、という。

「気がついたのは小学校の2年生の頃だったかな」

「お昼から友達が遊びに来た時に、
『なんでお母さんのこと何もかもしてあげてるの?』って」

「それで、あぁ、みんなやってるわけじゃないんだ、って分かったんです」

母親の症状が悪化したために
高校2年生で中退せざるをえなくなり、
その後、夜間学校で2年かけて3年生を終えた。

次の目標は、母親と祖母を病院や買い物に連れていくために
運転免許をとること。

「免許が取れたら、いいなぁ、
そしたら、夢がみんなかないます。

母さんは車を持っているから、それを運転すればいいし。
あとは免許だけなんです」

Shaylene Willson: Life as a Full-time Carer
612 ABC Brisbane, October 18, 2012





英国介護者週間
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