WA州尊厳死法報告2011

WA州保健省からの報告で、
2011年に尊厳死法を利用して死んだ人は70人。

ちなみに最初の年09年は36人で、10年が51人。
着実に増加している。

103人が致死薬の処方を希望し、
80人の医師が書いた。

その処方薬で死んだ71人(1人増加したのは?)のほかに、
薬は受け取ったものの自然死だった人が19人。
薬を飲んだかどうか情報がない人が5人。

死にたいと願った理由は、
自立(autonomy自己決定能力?)、尊厳、人生を楽しむ活動に参加する能力を
喪失することへの不安。

90%が白人で、
75%が何らかの大学教育を受けており、
80%がガン患者だった。

この報告書について
True Compassion Advocatesでは
医師から処方線を書いてもらった後の患者については不明なので
この報告書の正確性は疑問、

この報告書からは、法により安全と自発性が守られているか不明、と指摘。

また、
WA州で住民投票した人たちは、選択を保障してもらえると思ったはずだけれど、
我々のところに届く声は全く違って、場合によっては
高齢者虐待や金銭目的での強要ツールともなっている。

州政府と連邦政府の双方が高齢者施策、介護者施策、障害者施策の予算を削減した影響で、
要介護状態になった人が自殺幇助を求めるのでは、と心配する声が
医療職や家族や友人らから多く寄せられている、と。

経済的な理由でうつ病の治療を受けられないままの人が尊厳死法で自殺したり、

シアトル地域の病院からマヒのある重病患者が早期に退院させられて
介護資金の手持ちもなく家族の負担になることを案じて自殺幇助を希望したケースも
報告されている。

また、他の家族は反対しているのに若い妻(相続人)が夫に自殺幇助を勧め、
自殺パーティまで開いたという話や、

無保険で治療費を払えないし家族に迷惑もかけられないと
希望したうつ病男性の話も。

そして、OR州の報告書で指摘されたのと同じく、

死後報告は処方した医師が書き、そこには
どのような状況で薬を飲んだか、死ぬまでにどれくらいかかったかの情報が
盛り込まれることになっているが、

実際には、薬を飲む際に同席した処方医は4%のみ。

それで、どうして死後報告を書けるのか、と疑問を呈している。