英国で、またも“脳死”からの回復事例

08年にSteven Thorpe(当時17歳)は交通事故で意識不明となり、
事故の2日後に4人の専門医が脳死を宣告した。

医師らは家族に臓器提供を考えるよう求めたが
息子にはかすかながら生きている手ごたえが感じられるとして
両親は生命維持の停止を拒否し、セカンドオピニオンを求め続けた。

両親が相談したGPから依頼を受けた脳外科医が検査したところ
脳に活動が見られることを発見し、脳死との診断を覆した。

その検査結果を受けて担当医らも
鎮静剤で意識を落としてあったSteveの鎮静剤を減らしたところ、
2週間後にStevenは意識を回復した。

現在は、片腕が動かないことと目の片方が義眼であること以外は
完全に回復。

Stevenを脳死と診断し、臓器提供を提案した病院とNHSトラストは

「Stevenの脳外傷は極めて重症で、複数の頭部CTスキャン
ほとんど不可逆な(almost irreversible)損傷を示していました。
脳にこれほど広範な外傷を負った患者が助かることは極めてまれです。
Stevenが回復した姿は我々にとっても喜びです」



この記事を読んで疑問に思ったのは、

・事故の2日後に脳死と診断されていること。
・本人も言っているけれど、脳死と診断したのが複数の医師だということ。
・病院とNHSのコメントの「MRIではほとんど不可逆的」の「ほとんど」とは?
・病院とNHSのコメントからすると、MRIだけで診断していたのでは?
・「鎮静剤で意識を落としてあった」患者について、CTだけで「どうせ意識はないし、戻らない」と?


なお、当ブログでこれまで拾っている回復事例は以下。

【米国:リリーさん】
植物状態から回復した女性(2007年の事件)





【オーストラリア:Cruzさん】
またも“脳死”からの回復事例(豪)(2011/5/13)

【米国:Sam Schmitさん】
アリゾナで、またも“脳死”からの回復例(2011/12/24)