代理母をやったら、産後に合併症で死にかけて医療費21万ドル(米)

代理母斡旋業が無規制のまま放置されている米国で、
オーストリアの夫婦の代理母をやったコロラド州の女性が
とんでもない健康被害をこうむり、莫大な医療費を抱える羽目に。

代理母はCarrie Mathewsさん。
2歳、4歳、6歳、8歳の4人の子どもの母親で
テレビのインタビューに応えた際には「妊娠している状態が大好き」。

代理母を希望してThe National Adoption and Surrogacy Centerにコンタクトをとり、
紹介された夫婦の中からオーストリアのBakoses夫妻を選んだ。

夫妻はもう20年間子どもがほしいと試みてきた50代の夫婦。

両者は30ページにも及ぶ契約書を交わし、そこでは
代理母をすることで25000ドル、妊娠中は毎月経費として2000ドルの支払いが約束された。

センターの勧めでサイプラスのクリニックで体外受精
ところがそれまでの妊娠が4回ともスムーズなものだったから今回も、との
思惑は外れて、双子を妊娠したMathewsさんは次々に健康問題を抱えることに。

さらにコロラドの病院で帝王切開で産んだ数時間後には
内部出血で緊急手術を受け、術中には「死んで蘇生させられた」りも。

結局Mathewsさんは出産後も20日間入院することとなり、
その間にBakoses夫妻は生まれた双子を連れて帰国。

Mathewsさんへはまだ14000ドル分が未払いのままだが、
センターのHilary Neiman弁護士は夫妻とは連絡がつかない、と。

Mathewsさんが出産の合併症で請求された医療費は217000ドル。
このうち保険会社がどれだけが自腹になるのか、今のところ不明。

実はこのセンターのNeiman弁護士、
8月に赤ん坊売買組織に関与して有罪を認めている人物。


Hilary NeimanとTheresa Ericksonという
生殖補助を専門にする女性弁護士2人がやっていた赤ん坊売買ビジネスというのが
これまた、ものすごい話で、

代理母希望の女性を募っては
米国よりも規制が緩やかなウクライナに連れて行き、
ドナーの精子卵子で妊娠させて、妊娠第2期に入ったところで
代理母契約の途中で依頼主の夫婦が契約を解除したという作り話で持ちかけて
生まれてくる赤ん坊を10万から15万ドルで売っていた、と。

代理母斡旋業にはライセンスが必要ないため、
代理母をやろうという人はしっかり情報を集めて信頼できる業者を選び、
医療保険に入るなどして我が身をちゃんと守るように、と専門家は注意を喚起している。



弁護士2人がやっていた赤ちゃん売買で出てきたウクライナといえば、
臓器の闇売買が広がっている国として以下のエントリーで話題にしたばかり――。



グローバル強欲ひとでなしネオリベ金融慈善資本主義に席巻されていく世界とは、

貧しい国々が生き延びようとすれば、
自国民を金持ち国の奴隷労働に送り出すか、

または

「科学とテクノの簡単解決バンザイ文化」に浮かれ踊りながら
自分の欲望をお手軽に、かつ果てしなく満たしていこうとする金持ち国の富裕層のために

自国民の身体を資材として提供しつつ、その技術まで闇で提供するメッカとなっていく
恥知らずな道を選ぶ他にはどの国も生き延びていくすべのない世界――。

だから日本も
TPPで自国の産業や地道に働いて生きていこうとする自国民を見殺しにしつつ
原発事故で多大な被害に生きあぐねている自国民からも目をそむけて
破廉恥にも原発を海外へ輸出しよう、などと……?