臓器摘出直前に“脳死”診断が覆ったケース
いただきものの、相当に重要と思われる情報。
55歳の男性患者。
心臓まひから心肺停止に至り、心配蘇生で血流が回復。
神経系保護のために低体温療法が実施された後、体温を戻したところ、
開眼や痛みへの反応その他の反応がなく、
24時間以上に渡って脳神経機能が失われた脳死状態であった。
心臓まひから心肺停止に至り、心配蘇生で血流が回復。
神経系保護のために低体温療法が実施された後、体温を戻したところ、
開眼や痛みへの反応その他の反応がなく、
24時間以上に渡って脳神経機能が失われた脳死状態であった。
回復は一時的なもので、患者の予後に影響したわけではないが、
臓器提供が中止されたことはもちろん、心臓まひ後に低体温療法を受けた患者において
脳死の不可逆性を確定することが可能なのかどうかにも疑念を投じることとなる、として、
臓器提供が中止されたことはもちろん、心臓まひ後に低体温療法を受けた患者において
脳死の不可逆性を確定することが可能なのかどうかにも疑念を投じることとなる、として、
Reversible brain death after cardiopulmonary arrest and induced hypothermia
Webb, Adam C. MD; Samuels, Owen B. MD
Critical Care Medicine, June 2011 Vol.39, Issue 6, pp 1538-154
Webb, Adam C. MD; Samuels, Owen B. MD
Critical Care Medicine, June 2011 Vol.39, Issue 6, pp 1538-154
脳死判定後に臓器摘出準備段階で意識を回復した米人男性のニュース(再掲)(2009/7/30)
Dunlapさんのケースはメディアには取り上げられても
医学雑誌には報告されなかったのかもしれない。
医学雑誌には報告されなかったのかもしれない。
このケースとも、これまで当ブログが拾った回復事例については文末にリンク。
「倒れた息子、回復の奇跡待つ」というタイトルで
74歳の薬剤師の男性の投稿で、3か月前に突然倒れた息子のことが書かれている。
74歳の薬剤師の男性の投稿で、3か月前に突然倒れた息子のことが書かれている。
「主治医の説明では、脳細胞がやられてしまっているとの悲しい結果であった」
私の目が釘付けになったのは、最後の段落で
「親友が懸命に声をかけてくれたとき、息子は確かに涙を流して声をあげて泣いた。
医師は『起こりえない』といった。しかし、奇跡を待ちたい」
「親友が懸命に声をかけてくれたとき、息子は確かに涙を流して声をあげて泣いた。
医師は『起こりえない』といった。しかし、奇跡を待ちたい」
現実に起こっている現象を「起こり得ない」と否定する……とは、
いったい、そもそも科学的な態度なんだろうか。
いったい、そもそも科学的な態度なんだろうか。
「こんなことは起こり得ない」とか「ただの生理的反射に過ぎない」として
起こっている現実そのものが否定されて臓器摘出が優先された事例は
本当にこれまで存在しないのだろうか……。
起こっている現実そのものが否定されて臓器摘出が優先された事例は
本当にこれまで存在しないのだろうか……。
「せっかく親は臓器を提供したがっているのに」とか
「臓器を提供できる好機を拒否される」といった表現を使っている。
「臓器を提供できる好機を拒否される」といった表現を使っている。
トゥルーオグと同様に、フォストやヴィーチ、サヴレスキュなど、
どうせ今でも本当は生きている人を脳死と称して殺しているんだから、と
いっそ死亡提供ルールを廃止しようと提言している学者さんたちが
この症例報告を読んだとしても、
どうせ今でも本当は生きている人を脳死と称して殺しているんだから、と
いっそ死亡提供ルールを廃止しようと提言している学者さんたちが
この症例報告を読んだとしても、
そして、もしかしたら、
友人の励ましに涙を流した重症患者の現実を
「起こり得ない」と否定する医師の意識の中にも、
それと同じ「どうせ」が潜んでいる……なんてことは……?
友人の励ましに涙を流した重症患者の現実を
「起こり得ない」と否定する医師の意識の中にも、
それと同じ「どうせ」が潜んでいる……なんてことは……?
【ベルギー:ホウベン?Houbenさん】
23年間“植物状態”とされた男性が「叫んでいたのに」(ベルギー)(2009/11/24)
「なぜロックトイン症候群が植物状態と誤診されてしまうのか」を語るリハ医(2009/11/25)
23年間“植物状態”とされた男性が「叫んでいたのに」(ベルギー)(2009/11/24)
「なぜロックトイン症候群が植物状態と誤診されてしまうのか」を語るリハ医(2009/11/25)