2011年5月17日の補遺

夜の死体運び屋さんのブログに、コワい話が出てるんですけど。昨日、ある精神病院で亡くなった患者さんの「死後の解剖」に大学病院から医学生を呼び、遺族を待たせて延々と6時間。普通は1時間くらいで済むというんだけど。でね、最後に書いてあるのは医学生、嬉しそうにクーラーボックス2つお土産を持っていったなぁ……」。亡くなった患者さんの遺体の「解剖」で、どーして「クーラーボックスのお土産」が出るんですか?
http://blogs.yahoo.co.jp/sougiyaoyaji/45069252.html

チューリッヒ住民投票に勢いづいたか、翌日スコットランドでMargo MacDonald議員が「私が再選されたってことは、自殺幇助を合法化してほしいという選挙民の願い」と。同議員は去年、合法化法案を提出して敗北を喫したのだけど、当初の対象者要件に「自立生活を送れない身体障害者」が含まれていたのが非難を浴びて途中で削除した経緯がある。基本線は16歳以上の自己決定能力のある人で1年以上スコットランドの保険制度に加入しているターミナルな患者または耐え難い痛苦のある人、みたい。
http://news.stv.tv/politics/249906-margo-macdonald-renews-campaign-for-assisted-suicide/

スイスで開かれた第64回World Health Assemblyで、Bill Gates氏、世界各国の保健当局トップに向けて、特にアフリカ各国のリーダーたちに向けて、「子どもたち全員にワクチンを」「新しくできたワクチン、5、6種類をすべての子どもたちの届けるために力を貸してください」と。
http://multivu.prnewswire.com/mnr/gatesfoundation/49363/
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jjh9JlBPwHToZEweRkid5CaSdiuQ?docId=CNG.72fdb89220dcdc18731f851e3ffacf49.161

欧米ではしかが流行している。:これは数年前からDiekemaたちが問題視している米国のワクチン不信の影響。上のスピーチでGates氏も触れた模様。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/225432.php

以前は大統領以外は死後10年経った人の肖像画しか置かなかった方針を転換したワシントンの国立肖像画ギャラリーに、ゲイツ夫妻の肖像画がお目見え。夫妻が座っている後ろにアフリカの少女が2人のビデオが写って「すべての命に平等な価値がある」とゲイツ財団のスローガンが書かれている構図だとか。このスローガンは財団のHPにもあるけど、この財団の医療の効率化策って新・優生思想なのに? といつも思う。
http://www.nytimes.com/2011/05/17/opinion/17tue4.html?_r=1

米国のナーシング・ホームが、新しい改正医療法で義務付けられる職員への医療保険のコストをまかなえないから、免除してほしい、と。NYTに。
Nursing Homes Seek Exemptions From Health Law: Alarmed at the cost of providing health insurance to workers, many nursing homes are seeking an exemption from the new law, which is intended to ensure access to affordable coverage.

貧しい人の法律支援はますます必要度が増しているのに助成金がどんどん削減されている。:
これまで多くの人の努力によって長い長い時間をかけて築き上げられてきた、弱者の人権を守る仕組みや制度が、あっという間に崩壊していく。
http://www.propublica.org/blog/item/legal-services-for-poor-face-growing-need-and-less-funding

医師だって、苦しんでいる患者にどうやって共感を表わしたらいいのか困っている。
http://www.washingtonpost.com/national/health/doctors-often-struggle-to-show-compassion-while-dealing-with-patients/2011/05/02/AFiR8A5G_story.html?wpisrc=nl_cuzheads

テクノロジーで死因が特定されることが増えて、米国の病院で死んだ患者の5%しか解剖されていない。1970年には20%だという。とはいえテクノロジーでは見過ごしてしまう病気が解剖では見つかるらしいのだけど。
http://www.washingtonpost.com/national/science/autopsies-which-can-reveal-medical-secrets-are-now-rare-in-us-hospitals/2011/05/12/AFJii74G_story.html?wpisrc=nl_cuzheads

慢性肺疾患の患者さんの終末期医療の意思決定支援をコンピューターのプログラムで
http://www.medicalnewstoday.com/releases/225453.php


豪で家畜に奇形の出産が相次いで、殺虫剤の安全性が問題視されている。
http://www.canberratimes.com.au/news/national/national/general/deformities-spark-pesticide-fears/2163809.aspx?src=enews

結婚を断ったら顔に酸性の劇薬を投げつけられて失明した女性が、犯人の男性を同じ目にあわせてやりたいと望み、「目には目を」を旨とするイランの法廷は女性の訴えを認めて犯人は両目を劇薬で失明させられることに。
http://www.guardian.co.uk/world/2011/may/13/iran-blind-criminal-acid?CMP=EMCGT_160511&