2011年5月13日の補遺

日本で子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)なるものが行われているそうな。ご存知でした? 狙いとか概要が分かりやすいのはこちらの中心仮説
http://www.env.go.jp/chemi/ceh/about/index.html

介護保険制度、ついに軽度者の完全切り捨てへ?
http://blogs.yahoo.co.jp/e999jp/61815719.html

フォローアップ受診時の子どもたちの笑顔を写真に撮って、現在NICU入院中の子どもの親たちの不安に少しでも希望を、との試みがある。:これ、いいなぁ。私も以前、母子入園の親たちに、現在すでにベテランになった障害児の親たちとの出会いを作ることを提案して、数人で順番に母子プログラムに出掛けたことがあった。評判とても良かったんだけど、担当者が代わってそれきりになった。専門家はすぐに「知識」を与えて「教育」しようとするけど、違うんだよ。一番不安な時って、ちゃんと生き延びて笑顔で暮らしている人の姿ほど、希望と力を与えるものはないと思う。「専門家でないとできないこと」ばかりじゃないんだけど、「専門家以外にできること」があると専門家が知ってくれないと、それは実現できないの。そこが難しい
http://blogs.yahoo.co.jp/nicu_sp25/9448650.html

スイス、チューリッヒ郡でこの週末、自殺ツーリズムへの規制を巡って住民投票。関連の報道が多々出てきている。下側のBBCのリンクにあるビデオに、Dignitasがチューリッヒ湖に投棄したとされる骨壷が引き上げられる映像が含まれている。
http://worldradio.ch/wrs/news/switzerland/ethical-debate-rages-ahead-of-assisted-suicide-vot.shtml?24606
http://worldradio.ch/wrs/news/switzerland/ethical-debate-rages-ahead-of-assisted-suicide-vot.shtml?24606

英国でCompassion in Dyingが、自殺希望者にホットラインを解説。自殺の方法を教えることはしません。ただ、死にたい人に法的な情報を提供したり、その人の権利について相談に乗るだけです、と。
http://www.lifesitenews.com/news/euthanasia-group-to-launch-assisted-suicide-info-hotline/

オレゴン州で自殺キットを売っている91歳のSharlotte Hydornさん、法的に禁じようとの州議会の動きにもちっとも悪びれず、去年自殺した29歳のNicholas Klonoskiさんは「確かにあたしのキットを買ったわさ。死にたい理由なんて聞いてない」「あたしが売っているのは自殺キットじゃない。Exit キットよ」と。
http://www.reuters.com/article/2011/05/12/us-suicide-kits-idUSTRE74B7OX20110512

NYTのコラムニスト Nicholas Kristofが「女性性器切除は中国の纏足と同じ運命をたどるべき」と。:Good for you!  読んだか、容認に転じようと小児科学会で画策するDouglas Diekema? Kristofによると、アフリカだけで年間3000人の女児に行われているという。子どもに与える苦痛、感染、排尿困難のほか、成人後に出産リスクを高めて死亡率が上がるという問題があるという。それなら途上国のマターナル・ヘルスで妊産婦の死亡率が心配だと言っているBill Gatesは、なぜ女性器切除をやめろと言わないのか。なぜDiekemaに米国小児科学会で逆方向への運動をさせるのか……。そういえばKristofはソマリアについて主に書いているけど、ソマリアって無政府状態なのにワクチンの接種率は高いんだとビル・ゲイツは自慢していたな。やっぱりDiekemaが言っていた「多少は受け入れてやらないと、米国の医師とそういう文化の母親たちとの信頼関係ができない」という辺りがホンネか? 現地の母親たちの西側先進国の医師らへの信頼関係を損なわないため? 新薬の治験とかワクチン接種をスムーズに進めるために?
http://www.nytimes.com/2011/05/12/opinion/12kristof.html?_r=1&nl=todaysheadlines&emc=tha212

NYTの社説で高等教育に参入している企業は「教育のことなんて考えていない」と規制強化を、と。:昨夜のNHKクローズアップ現代で、美術館や博物館の閉館が相次いで文化財が守れなくなっている現状を取り上げていたけど、それってコイズミ改革が指定管理者制度を導入した時に「そんなことをしたらこうなる」って多くの人が予測していたことが全くその通りに起きているだけじゃないか。でも、NHKはそこのところは言わず「入館料だけの独立採算では立ちゆかなくて」と言うにとどめる。こういうこと、実は「歴史や文化なんてゼニにならないものは教えなくてもいい。大事なのはカネに繋がる経済と科学」というところに傾き始めている教育施策とも繋がっているんだろうと思う。指定管理者制度で「事業者の自己責任」を負わされ切り捨てられたのは美術館や博物館だけじゃない。「そんなことをしたらこうなる」と当事懸念されたことは、そこでも起きている。
Education is the Last Thing on Their Minds: Lawsuits brought by whistle-blowers make a strong case for why more regulation of higher-education companies is needed.

な~んか象徴的な記事がNYTに。「誰のこと、グランマって?」。米国のベビーブーマーたちは孫が出来ても「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼ばれるのは年寄臭くてイヤだからと、ニックネームで呼んでもらってるらしい。
Who Are You Calling Grandma?:Reluctant to be called anything that makes them sound old, baby-boomer grandparents are naming themselves or accepting toddlers’ nicknames for them.

ノーベル賞経済学者Robert W. Fogelらが近く出版する本”The Changing Body”で、テクノロジーと栄養状態の改善で人間の身体が短期間に大きくなり長生きになっているが、それは果たして本当に「発展」なのか、いったいどこがリミットなのか、と疑問を提起しているらしい。で、それを受けて6人の学者のディベイトをNYTが組んでいる。:この本、読めよ、トンデモヒューマニストたち。
http://www.nytimes.com/roomfordebate/2011/05/12/do-we-want-to-be-supersize-humans?nl=todaysheadlines&emc=thab1

一方、「地球温暖化で地球上から消えゆく前に訪れておくべき場所100選」写真集も出版された。:買いたいな、とちょっと思うくらい写真がきれい。12ポンド。そう高くはない。
http://www.guardian.co.uk/environment/2011/may/12/100-places-under-threat-global-warming?CMP=EMCGT_130511&

ドイツの裁判所、91歳のウクライナ人にホロコーストの共犯者として有罪判決。懲役5年。
http://www.guardian.co.uk/world/2011/may/12/john-demjanjuk-guilty-nazi-war-crimes?CMP=EMCGT_130511&

子どもの運動不足は9歳にして心臓病リスクに繋がる。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/225058.php

それなのに子どもの3分の1は学校以外で全く運動をしていない。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/225097.php