ベルギーの医師らが「安楽死後臓器提供」を学会発表、既にプロトコルまで

去年5月に以下のエントリーでとりあげた話題の続報。



Antwerp, Lerven と Liegeの大学病院の
Dirk Ysebaert, Dirk Van Raemdonck, Michel Meurisseの3医師が
12月にthe Belgian Royal Medial Academy主催のカンファレンスで
公然とプレゼンを行ったところによると、

2008年に公式に報告された安楽死者705人のうち、
約20%は神経筋肉障害の患者で、彼らの臓器は移植対象として比較的高品質だった。

このような安楽死者は
ベルギーにおける臓器不足の解決策として使える臓器プールである。

臓器提供を前提にした安楽死が通常の安楽死と異なっているのは
患者が自宅ではなく病院で死にたいと望むこと。

医師らは既にプロトコルを作っており、

安楽死の要望と、その方法と、臓器摘出とは厳密に分けられなければならない。
ドナーと親族の両者の同意が必要。
安楽死神経科医または精神科医と、病院所属医師2人によって行われる。
臓器摘出は3人の医師が死を臨床的に宣告した後に行われる。
職員の参加は自発意思によるもの。(個人的信条から拒否することができる、の意?)


(2013年2月22日追記:プレゼンのリンクがありますが、このエントリーを書いた当時、なぜか
そのプレゼンのパワーポイント資料が開けなかったために、そのまま未確認のまま、
その後の詳細情報はBioEdgeなど様々なブログを経由した情報となりました。
そこにspitzibara自身の思い込みも混入し、誤情報に繋がってしまいました。申し訳ありません)

なお、去年5月段階でWesley Smithが手に入れていた情報は
08年のTransplantation誌に掲載された書簡だったのですが、

同誌には2006年にも医師らは以下の論文を掲載しており、

Organ Procurement After Euthanasia Procedure
Transplantation: July 15, 2006 – Volume 82 – Issue 1 – ppg 1011


アブストラクトは ↓


(字が小さすぎて読めない。印刷してみたけど字が薄過ぎて読めない)

たぶんSmithが書簡を見つけたのと同じ号と思われる
08年7月27日の論文もリンクされているのですが、
こちらはエラーになって開けません。

これら情報を読んだBioEdgeブログ主によると、
2005年から2007年の間に3人の患者が安楽死し、臓器提供にも同意したとのこと。




このSavulescu論文、手に入れてくださる方があって
かなり前に読んでいるのですが、なかなかまとめる時間がとれずにいます。