「PAS合法化なら年1000人が死ぬことに」と、英シンクタンクが報告書

このところシンクタンクの報告書が相次いでいます
こちらも議会に向けて報告されたもの。

オレゴン型の尊厳死法によって医師による自殺幇助を合法化した場合、
英国では毎年1000人が死ぬだろうと試算。

ターミナルな病状の人に限るというセーフガードは
拡大解釈で実施する医師が出てくるから用を成さない、

Oregonでは対象者要件を適当に勘案してくれる医師を求めて
ドクター・ショッピングが起こっており、その結果、
ただのうつ状態の人にまで自殺幇助が行われている。

(この詳細は文末リンクの今年8月17日のエントリーにあります)

件数も98年の24件から昨年の95件と4倍になっており、
1万人の死亡者あたりでいえば19.3人にあたる。

同様の法律で合法化すれば
イングランドウェールズで毎年948人、スコットランドで104人、
合計で英国での幇助自殺件数は1052件に上るだろう、と。

久々にFinlay議員の名前を見たと思ったら
この報告書は緩和ケア医である同議員が
Carlile議員など医師や法曹関係者らを募って立ち上げたシンクタンク
Living and Dying Wellによるものだった。

(去年ニュースに頻繁に登場していた際には、Finlay議員は
良い死に方を考える超党派の議員グループを率いていたので、
そこからさらにシンクタンクの立ち上げへと運動を展開したのかもしれません)



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