2010年7月16日の補遺

知的障害の原因となる脆弱X症候群の遺伝子スクリーニング導入に向け、エビデンスが整ってきたという論文。Genetics in Medicine誌7月号に。ピア・レビューでは、もっと研究が必要、と指摘も。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/194639.php

組織的なことが良く分からないのだけど、これまで個別に儲けちゃいけなかった foundation trust と呼ばれる独自運営のNHSの病院に、いわゆる自由診療の市場への参入が認められることに。:結局、富裕層を相手にしたショーバイで生き残ることによって、最低限の(これがどこまで低くなるかは別の問題で)“公平な”社会保障セーフティネットを守る、という方向しかないということ……?
http://www.bbc.co.uk/news/10619463

前にドイツの医師が英国の病院に着任した当日に、薬の過剰投与で患者を死なせた事件があったけど、他にも同じくドイツから来た医師2人で類似の間違いが起きていたことが判明。EU内での医療職の移動の問題がクローズアップされている。:でも、なんでみんなドイツ人医師? 関係ないかもしれないけど、Dignitasへの自殺ツーリズムはドイツ人がダントツに多い。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/jul/14/nhs-inquiry-german-gp-overdose

ローマ・カトリック教会女性差別。女性司祭は児童虐待と同じくらいの悪だと。:なによ、これッ……と目がつり上がりそうになって、次の瞬間、思った。まぁ、日本の相撲界も大差ない……。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/jul/15/vatican-declares-womens-ordination-grave-crime


MI6の元職員のIT専門家が、現ナマでいっぱいのスーツケースと引き換えにオランダのスパイに英国の機密を売った、と罪状認否で認めた。:これだけ各国政府の機能にIT技術が不可欠になったら、例えばMSとGoogleが手を結んで世界を乗っ取ることだって可能なんじゃないのかなぁ……と思ったりする。インターネット上に、全く現実と異なったヴァーチャルな現実を用意して、世界中の人をだまし、コントロールすることも可能なんじゃないか……とか。
Computer expert ‘bored with MI6’ sold British secrets for suitcase full of cash
The Times, July 15, 2010