チューリッヒ湖の底に大量の骨壺、Dignitasが投棄か


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スイス、チューリッヒのZurich湖の湖底に
人の遺灰の入った壺が大量に捨てられているのを
落としたサングラスを探していたレスキュー・ダイバーが発見。

通報を受けて警察がダイバーを投入したところ、出てくるわ出てくるわ。
ダイバーの一人は、あまりに多いので50からカウントをやめたと語ったほど。

壺にはDignitasが使っていると思われる火葬サービスのロゴが入っており、
捨てられていた場所もDignitasの近くだという。

Dignitasの元職員のSoraya Wernliさん(52)は
少なくとも300個はあるのではないか、と推測。

「だいたい3個に1個くらいはZurich湖に沈めます。
最初は Minelli(Dignitasの創設者・責任者)が自分でやっていましたが、
その後は娘とか他のスタッフにやらせるようになりました」と。

2008年にDignitasの職員2人がチューリッヒ湖に遺灰を捨てているのを見つかった際にも
元職員の一人が「あの会社(Dignitasのこと)は、ずっと、やっていた」と語ったとのこと。

Ludwig Minelli氏は今のところコメントを拒否。

チューリッヒ市の市長は
「数にショックを受けている。システマチックに捨てていたとしか思えない。
警察の捜査の結果を待っているところだ」と。


ちなみにSoraya Wernliさんは05年にDignitasを退職した後、
Dignitasでの虐待を暴き、閉鎖に追い込むために活動している女性。

これまでも、以下のニュースなどでコメントしていますが、退職の経緯などは不明で、
Minelli氏からは在職時の恨みでやっているとの批判があったような記憶も。



ちょっと要注意と思うのは、
Dialy Mailって、この記事に限らず、センセーショナルな書き方が好みらしいこと。

捨てられていた壺の数は公表されていません。
300以上というのも、元職員の推測です。

Dignitasがやったと確認されたわけでもありませんが
状況から、Dignitasと思われる、という話。


それにしても、ものすごく不思議なのですが、

Dignitasで自殺する人は多いし、
そういう人に家族が付き添って、最後のお別れもして……と
自殺に付き添う家族の愛をメディアは美しく持ち上げたりもするのだけれど、

そんな家族が、愛する人の遺骨を持ち帰らないというのでしょうか。


以下のエントリーにあるように、
スイスでは去年から規制が検討されていて、
この11月には罰金制度を巡って住民投票が予定されているので、
こういう事件も投票行動に影響するといいのですが。


【5月10日追記】
続報。壺の数はやっぱりずっと少なくて、50くらい。
ただ、蓋が開いて、中の遺骨が散乱しているものもあったらしい。
まだDignitasの所業だとは断定されていない。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/europe/article7120712.ece