2010年3月30日の補遺

シンガポールでも安楽死の合法化を、との声が上がっている。法学者から、というのは新しい。記事のタイトルが、あまりにもミもフタもない“まんま”の真実だけに、ぎくりとさせられる。Killing the Dying 死にゆく人を殺すこと。
http://theonlinecitizen.com/2010/03/killing-the-dying/comment-page-1/

英国の保健相、ケアホームは入所2年目からは無料にする、と。近く白書が出るらしい。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/mar/30/andy-burnham-death-tax
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article7080754.ece

2月のエントリー「遺伝子に特許やるな」という米国の訴訟の続報。却下されるだろうとの大方の予測を裏切り、地方裁判所の判事は乳がんに繋がる遺伝子に特許を認めない判決を出した。しかし、このままで終わるとは思えない。
http://www.nytimes.com/2010/03/30/business/30gene.html?th&emc=th

2007年に東京で「生命特許を考えるシンポジウム」が開かれ、生命特許に反対するアピール文が採択されていた。
http://blogs.yahoo.co.jp/monkeys2007h19/1443774.html

でも、そんな日にも、遺伝子診断による心臓血管障害の治療法に特許が認められたと米国のARCA バイオファーマ企業が発表。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/183834.php

スウェーデンデンマークフィンランドイスラエルでは既に非合法となっている”合法麻薬” mephedroneが、数週間のうちに英国でも非合法に。
http://www.guardian.co.uk/politics/2010/mar/29/mephedrone-ban-m-cat-miaow

自殺を考えている患者の治療の参考に、精神科医が本人の同意なしに患者のブログを読んでもいいものか?
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/03/29/AR2010032902942.html?wpisrc=nl_cuzhead

マサチューセッツ州の高校で、3カ月に及ぶ壮絶なイジメから1年生の転校生Phoebe Princeさんが首をくくって死んだ事件で、同じ高校の16歳から18歳の男女9人を訴追。イジメ防止法が間もなく州議会を通過する見込み。教職員に対して、いじめを校長に通報することを義務付ける。他に41の州で同様の法律ができているとのこと。:26日の補遺にも英国でのティーンエジャーの集団暴行による殺人事件があったばかり。大した理由もなく、ただターゲットさえ見つければ、そこに向かって一気に噴き出さないではいないような凶暴なものが圧縮された蒸気のように満ちている。大人の中にも子どもの中にも。
http://www.nytimes.com/2010/03/30/us/30bully.html?th&emc=th

アパルトヘイト時代の南アフリカで「同性愛は治療できる」として白人の同性愛男性に電気ショックや薬物療法を行い、人権侵害に問われたものの、その後15年前にカナダに帰国しCalgary大医学部で働いていたDr. ShockことDr. Aubrey Levinが、今度はCalgaryで男性患者への性的虐待で起訴された。他の数十人への同様の容疑でも捜査中。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/mar/28/aubrey-levin-charged-sexually-abusing-patient

大腸がんのスクリーニングにルーティーンで強力なCTスキャンを使うことの危険性について、科学者らからの警告があったのにもかかわらずFDAが無視してきたことが明らかに。
http://www.nytimes.com/2010/03/29/health/policy/29fda.html?th&emc=th