「知的障害の原因となる遺伝子を突き止める検査ができた」とジェネティック企業

Ambry Genetics社は、
次世代型の遺伝子シークエンシング技術と、
従来型の複数の検査を組み合わせることによって
知的障害と脆弱X症候群と呼ばれる精神発達遅滞の原因を突き止めることができる
The Ambry X-Linked Mental Retardation SuperPANEL という一連の検査を発表した。

「この新たな技術によって重要なパラダイム・シフトが起こる。

これまで単一遺伝子による障害に行われてきたような包括的な調査が
複数の遺伝子によって引き起こされる障害にも可能となる」

「Ambry Genetics社は、複数遺伝子検査を市場化するには理想的にふさわしい会社。
その他の複雑な病状にも、同様の検査を開発する能力を有している」

などと、同社幹部。



脆弱X症候群に関する日本語の解説はこちら

こういう会社は他にもたくさんあって、
それらの会社の間で壮絶な「知的障害の遺伝子検査開発」競争が展開しているのだろうな……

そして、それらの会社の技術開発に携わっている人たちも、
マーケッティング戦略を練っている人たちも
障害者運動の歴史や、優生思想・施策とそれに対する批判や反省の歴史や、
生命・医療倫理の世界の議論など、まったく眼中にないのだろうな……

……というところで、すでに気持ちがメゲてしまう。

英語ニュースを読んでいると、
「死の自己決定権も、テクノロジーによる新・優生思想も
もはや既定路線なのだよ。抵抗なんて誰にもできないのさ」と
毎日、毎日、誰かに教え諭されているような気がしてくる。