医療ツーリズムでMRSAより厄介な抗生物質耐性菌

医療ツーリズムで海外で整形手術や臓器移植を受けた患者によって
ほぼ、すべての抗生物質に対しても耐性をもち
MRSA以上に対処の難しい菌が何種類か英国に持ち込こまれ、
過去1年間に2人が死亡、18人が重態になっているとのこと。

イングランドスコットランドの少なくとも17の病院で症例が報告され、
The Health Protection Agency から警告が出された。

今年、症例が報告されているのは
ダイエット効果のための胃のバンディング手術、肝臓と腎臓の移植手術、交通事故後の手術を
インドとパキスタンで受けた患者。

それ以前にはギリシャとトルコで手術を受けた患者によって持ちこまれたケースも。

現在のところ、医師らは2種類の抗生物質に頼らざるを得ない状況だが、
それらは毒性が強いため、治療には慎重を要する。

現在のところ、症例数は少ないが
2007年には国内感染が疑われる症例も出ており、事態は深刻。

MRSAの際も同様に少数の症例から急速に広がったことから、
専門家は政府が早急に対策のための研究に費用を出すように、と。



怖いニュース……。

500億年もかけて進化してきたヒトの現在ある姿は
病気や、免疫システムなど、いいもの悪いものひっくるめて一定の必然を含んでいるのだから、
今のように先端医学でブルドーザーのように都合の悪いものをなぎ倒していくだけでは
回りまわって、また別の悪いものが出てくるのが自然の摂理、と説く
ダーウィン医学を思い出した。

詳細はこちらのエントリーに。
ダーウィンの誕生日に「ダーウィン医学」について読む(2009/2/12)


また、医療ツーリズムについては、こちらのエントリーに。
医療のネオリベ“医療ツーリズム”(2009/8/3)