2009年7月30日の補遺(自殺幇助議論関連)

数日分、溜め込んでしまったので、
補遺を自殺幇助議論関連とそれ以外と2つに分けました。

      ―――――――――

Debby Purdyさんの裁判は2月にもうケリがついたのかと思っていたら、上訴していたのか、最高裁の最終判断が明日なんだそうな。どこのメディアも大騒ぎしている。いよいよ自殺幇助合法化に向けた突破口かと、先走ったトーンで。それとも本当に何か掴んでいるのか、高揚感が普通じゃない感じも。
http://www.guardian.co.uk/society/2009/jul/29/lords-ruling-assisted-suicide

Timesが「74%が自殺幇助支持」と第1面に打った土曜日、第一次世界大戦の英軍最後の生き残りとされる男性が111歳で亡くなったのだとか。すべり坂への警告に、読者からのコメントは反論一辺倒。「ご高説は素晴らしいが、それにどれだけコストがかかると?」という反論も声高になってきた。決して触れられることのないコストは埒外の議論で、世論の洗脳が進んでいく。
http://www.timesonline.co.uk/tol/comment/columnists/richard_morrison/article6730688.ece?openComment=true


長年ベストセラー作家として活躍してきた Jane Aiken Hodge氏が、ターミナルケアをテーマにした作品を描いた数ヵ月後に、睡眠薬を飲んで自殺を図り、4日間意識不明に陥った後で亡くなった。娘さんがその際の家族の体験を書き、自殺幇助合法化を求めている。もはや合法化を後押しする記事が出ない日はない。
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/health/article6731176.ece?&EMC-Bltn=HBJE4B
http://www.timesonline.co.uk/tol/comment/letters/article6730833.ece

アイルランドの新聞に、英国の指揮者夫妻の幇助心中の美化に警告・反論する、よい記事がある。我々はこの世に生まれ出た赤ん坊の時から老いて死ぬまで、人の負担になりながら生きていくのだ、その負担を引き受けるということが人が人と関わるということなのだ、と。
http://www.irishexaminer.com/opinion/columnists/stephen-king/assisted-suicide-the-road-to-zurich-could-easily-become-the-road-to-hell-97474.html