成長抑制WGの作業のウラで論文が書かれていたことの怪

Pediatrics 誌のDiekema、Fost医師らの論文アブストラクトのページで
論文がアクセプトされたのが去年10月だったという箇所を見て、
気になったので、1月のシンポのWebcast冒頭のWilfond医師の概要説明で
成長抑制WGの作業日程を確認してみました。

2008年4月 ――  2日間の会議
2008年 夏 ――  草案作成
2008年10月 ―― 1日の会議
2008年12月 ―― 改定した草案をメンバーに配布、コメントを求めた

Wilfond医師の説明では
2007年のシンポの後でシンポの担当者が論文を書こうとしたが
シンポであまりにも多彩な意見があったので、どう書いてよいか分からず、
もっと広くいろんな意見を聞いてみようということになった、
それでWGを組織して、上記のように作業してきた、と。

「今日(2009年1月23日)のシンポは、さらに多くの人からのコメントを聞く場である」とも。

ということは、
2008年10月以前にPediatrics誌に投稿され、10月にアクセプトされた論文は

WGが組織されて作業している間に
WGのメンバー3人によって独自に執筆され投稿された……ということになります。

WHAT????

成長抑制療法について広く様々な立場から意見を聞こうとしたとのタテマエで
WGを組織し、議論をさせながら、

その陰で、WGを組織した当の病院の医師を含めたメンバー3人が
「成長抑制は有益で安全。3歳になったら薦めるべき」とする論文を書いていた──。

じゃぁ、あのWGと、そこでの議論は、一体なんだったのか?

WGの他のメンバーは、
自分たちの議論と平行してこんな論文が書かれていることを
知っていたのでしょうか。

私がメンバーだったとしたら、
まったく人をバカにした話だとアタマにくると思うのだけど。