死体の闇売買のため障害者を狙って殺害(中国)

障害児・者に対する虐待について研究しているカナダの教育心理学者で
Ashley事件についても批判的な論文や記事を書いているDr. Sobseyのブログから。

China: Murder for Corpse Ring
icad, September 2, 2008


中国広東省で死体の闇売買の目的で障害者を狙っては殺人を繰り返していた
一味7人が逮捕された。

死体を闇で買うのは
法律で義務付けられた火葬ではなく伝統にのっとった土葬を望む富裕層。

愛する家族を伝統的な土葬で埋葬するためには
亡くなった家族と見せかけて火葬に付す死体が必要で……と
需要が生じる死体のブラックマーケット。

死体の値段は一体1500ドル。

一味は主に知的障害者または高齢者を狙っては後をつけ、
人気のない場所で車に連れ込んで首を絞めたり毒を盛ったりして殺害。

これまでに一味に殺害された障害者は100人とも400人とも。

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そういえば「人体の不思議展」への標本遺体の流出元も中国だし、
外国人相手の臓器移植用に死刑囚から臓器を摘出していたのも中国でした。
(死刑囚からの臓器摘出は表向きは現在は中止されたことになっているようですが)

気になることとして、

この記事のニュース・ソースは
Hong Kong Reuters, Reuters Africa, Fox News, Singapore’s Todayなのですが、

the Reutersはこのニュースを「奇妙なニュース」の欄に入れており、
深刻なニュースとして扱うよりも興味本位の扱いをしている、と
Dr. Sobseyは指摘しています。

確かに、そういう報道サイドの鈍さには
事件やその背景にある人命軽視と同じくらい不気味で怖いものがあるし、

命や身体の尊厳に対する鈍さ、障害を理由にした命の階層化がじわじわと広がりを見せているのは
実は中国だけの問題ではないだろう……と思うと、さらに不気味な感じがする。