夜間中学校を描いた映画「こんばんは」 1

勧めてくださる方があって
東京都墨田区立文花中学校の夜間学級を取材したドキュメンタリー映画「こんばんは」
DVDを買ってみたら、とても良かった。

9月16日に東京「ポレポレ東中野」で再上映されます。
詳しくはこちら


様々な事情で義務教育を受けることが出来なかった人たちや
日本語を学びたい人たちが年齢や国籍に関係なく学ぶ、
夜間中学校という場所があるということすら
この映画を教えてもらうまで知りませんでした。

多くの人が恐らく私と同じように知らないと思うし、
この映画を見たら、「こんな教育があるのか……」と目からウロコなんじゃないかなぁ。

競うためでも勝つためでもなく、
自分を肯定し、自分に誇りを取り戻すための教育。

“競う”ということのない教育はこんなにも豊かなものなのか、と眼を見張り
社会のために有用な人間や管理しやすい人間を育てるのではなく、
一人ひとりが人として自分を大切に生きていく力を育てる教育を
いつの間にか考えさせられる。

本来、教育って、こういうものじゃなかったのか──と。

見ていたら、私の頭には remedial という言葉、さらに、そのイメージから
「教育が医療と重なっていくところ」というフレーズが浮かんできました。

文部科学省選定・東京都知事推奨作品となっているのですが、
石原都知事は見ていないと思う。
強権で日の丸・君が代を教育現場に押し付け、「ババア」、「第三国人」など、
女性や高齢者や外国人を公然と差別してはばからない知事にとって、
これは、ぞうっと背筋が冷えるほど危険な教育のはずだから。

また強権で夜間中学校をつぶされてはいけないから
このまま見ないで推奨していてもらいたい。

──そういう映画です。