英国の新しい介護者戦略

6月10日に、英国の新しい介護者戦略が発表されました。


フル・テキスト、サマリー、保健省と労働・年金省それぞれの影響予測が
上記からダウンロードできます。

長文なので、まだちゃんと読んでいませんが、
中長期の介護者戦略に2億5500万ポンドの予算を組み、
主な柱としては

・ 介護者の短期のレスパイト
・ 介護者の就労支援
・ 若年介護者支援
・ 介護者の健康チェック推進
・ 家庭医に対する介護者認識・支援の研修
・ 介護者支援を担う専門職の養成
・ NHSにおける介護者支援見直しを推進する職員の養成

      ――――――

英国では1995年にのCarers Act(介護者法)が制定され
その後2004年の改正まで、何度かに渡って同法が改正されて
介護者自身に介護者支援の必要性に関するアセスメントを受ける権利、
健康に自分の生活を送るための支援を受ける権利を認めてきました。

また97年に誕生した現在の労働党政権は
99年に「全国介護者戦略」を策定して介護者への支援強化を打ち出しています。

ここ数年は公的な介護サービスが財政的に逼迫しつつあるという事情からも
介護者支援には政府も特に力を入れる必要に迫られており、
去年2月には「介護者のためのニューディール」政策として
今後の方針の骨格を発表。

その一貫として「全国介護者戦略」の見直しが行われることとなり、
去年は介護者らが直接アイディアや意見を書き込める「アイディアの木」を保健省のHPに設けたり、
全国各地で介護者や関係者から直接意見を聴取する会を開くなどして
準備が行われていたものです。



New Deal for Carersの詳細は保健省の当該サイトに。
去年介護者から汲み上げた意見に関する暫定報告(2007年11月)も
New Dear for Carers – your voice counted のコーナーでダウンロードできます。