2010-07-12から1日間の記事一覧

Quinlan事件からAshley事件を考える 4 :Q判決後と A事件との類似

4.クインラン事件 「第2の物語」 (1~4の4) NJ州最高裁の判決後、しかし病院は呼吸器の取り外しを拒否。 徐々に慣らして「乳離れ」を行い、カレンは完全な自発呼吸を開始する。 すると病院は態度を一変して退院を迫り、 カレンは6月にナーシングホー…

Quinlan事件からAshley事件を考える 3 :最高裁

3.クインラン事件 NJ州最高裁(1~4の3) 1976年1月から州最高裁での審理開始。 原告側弁護士アームストロングが持ち込んだ新たな論点は「無益な医療」。 通常/通常以上の医療の区別から、論点を医療の無益性へと転換し、以下のように主張した。 (1990…

Quinlan事件からAshley事件を考える 2 : 高裁

2.クインラン事件 NJ州高裁 (1~4の2) 1975年4月NJ州のカレン・クインランさんが 交通事故で昏睡状態となり人工呼吸器を装着。 (4月末、ベトナム戦争ではサイゴン陥落) 9月、呼吸器をはずしてやりたいとする父親が 自分を後見人として認めるよう求…

Quinlan事件からAshley事件を考える 1

「死ぬ権利 ―― カレン・クインラン事件と生命倫理の転回」(香川智晶 勁草書房)を読んだ。 クインラン事件は 英語の勉強に熱心だった10代の終わりから20代にかけての事件なので 「事故で植物状態になった女性の親が呼吸器を外したいと裁判ですったもんだが…