2013年6月29日の補遺

南アの元大統領マンデラ氏の終末期医療を巡って、家族は差し控えを望まないことを強調。どうも「無益な治療」論がちらついている気配。このニュース、拾ったのもThaddeue Popeだし。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2013/06/mandela-v-mediclinic-heart-hospital.html

米NIHが実験に使われてきたチンパンジーを引退させる、と表明。:記事に2頭のチンパンジーが歩いている写真が使われているのだけど、ぱっと見、下半身がつながった双頭の動物に見えて、一瞬「実験で、こんないきものをわざわざ作ったのか」と愕然とした。ただ一頭の下半身がもう一頭の陰に隠れているだけなんだけど。でも、本当はもっと惨いことが行われてきたんだとも思う。そういえばこういうのもあった ⇒ 人間の欲望のオモチャにされたチンパンジーの物語・映画「プロジェクト・ニム」(2011/7/11)
http://www.washingtonpost.com/national/health-science/nih-to-retire-most-research-chimpanzees/2013/06/26/a878a4ae-de78-11e2-b197-f248b21f94c4_story.html

英国政府、遺伝的には3人の親を持つ子どもが生まれることになるIVF技術を認可。: 去年、パブコメやってた あれですね。 ⇒ 「3人の親を持つ子ども」IVF技術で遺伝病回避……パブコメ(英)(2012/9/18)
http://www.guardian.co.uk/science/2013/jun/28/uk-government-ivf-dna-three-people

米国USPSTFから、ブーマーズ全員にC型肝炎のスクリーニングを、との提言。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/262411.php

母乳育児は子どもの認知発達を促し、成長した暁に社会的階層の階段を上っていく確率を上げる。:この頃、研究デザイン以前に、前提となる仮説の立て方そのものに首をかしげる科学研究が多くなった気がするんだけど。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/262483.php

ワクチンでギランー・バレ―症候群が増加することはありませんって。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/262410.php


米国教育改革にビル・ゲイツがカネの力で不当な介入をしていると批判を続けているWPのValerie Strauss記者、「今月ゲイツ財団からカネが渡ったところ」情報を財団HPから拾ってきている。毎月出すのかしら。だとしたら、いい企画だと思う。こういうのをワクチン関連でもやってくれるジャーナリストがいたら面白いのに。あと途上国への「家族計画」とGM農業支援関連でも。
http://www.washingtonpost.com/blogs/answer-sheet/wp/2013/06/28/who-bill-gates-is-giving-money-to-now-in-education/

そのゲイツ氏主導の教育改革で、生徒の成績に応じて学校がAからFの段階評価をされることについて、VA州の教育長らから「貧しい子どもたちが沢山通っている学校が低い評価を受けることにしかならないのでは」との懸念。
http://www.washingtonpost.com/local/education/va-superintendents-worry-new-grading-scale-will-measures-poverty-not-instruction/2013/06/26/d7ad7566-de68-11e2-948c-d644453cf169_story.html

ゲイツ財団、アフリカのジャーナリズムを支援するため、80万ドルのグラントを創設。:これは、とても、とても恐ろしいことでは? 今でも、現地からゲイツ財団のワクチン支援に疑問を呈する声を細々と拾っているのは、フリーのジャーナリストだったりするのに、これからは現地のメジャーなメディアで一斉にワクチン礼讃、GM農業礼讃、家族計画や貧しい女性の不妊手術礼讃が始まる……。
http://www.ippmedia.com/frontend/index.php?l=56404



国際ロータリーゲイツ財団がポリオ撲滅で提携。: もともとポリオ撲滅はロータリークラブが力を入れてきた活動だったのだから、今まで手を組まなかったこと自体が不思議なくらい。ただ、ロータリーは30年前からワクチンでのポリオ撲滅に力を入れてきて、なし得ていないんだけど。方法論についての反省というのは、ないのかな。
http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2013-06-27/mumbai/40232292_1_gpei-global-polio-eradication-initiative-chairman-rotary

EU、病気研究でゲイツ財団と提携。:これなんかも、昨日のエントリーで描いてみた「大きな絵」の一部として起こっていること、と思うんだけれど。
http://brussels.cta.int/index.php?option=com_k2&id=7780:eu-and-gates-foundation-commit-to-disease-research-&view=item&Itemid=54

英国の介護施設で夜勤のときに入所者のアラームを止めてまでして寝たスタッフが、ネグレクトを問われた裁判で無罪に。:この前オーストラリアで自閉症の子どもの事故で責任を問われていた介護職もそうだけど、この頃こういう話が出てくると介護職が移民であることが多い。
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2350397/Carer-accused-sleeping-duty-responsible-19-vulnerable-patients-cleared-neglecting-them.html

ProPublicaの米国の人材派遣・奴隷労働の闇シリーズ。米国で、大企業の工場のラインなどの人員を人材派遣会社の下請けとして、手配し・集め・選別し・送迎し・チェックを(送迎費用を天引きした上で)配布するraitero (「車に乗せてくれる人」という意味のスペイン語)たち。送迎費用やチェックの換金手数料を払わされて結局は最低賃金以下なのに、それでもモンクを言えばraiteroに嫌われて仕事がもらえない、その多くが不法移民である貧困層の実態をProPublicaがシリーズで。ミニバンに10人以上詰め込んで、送迎費用1日8ドルを天引き。座った人の膝の上に乗れ、と。
http://www.propublica.org/article/taken-for-a-ride-temp-agencies-and-raiteros-in-immigrant-chicago
http://www.propublica.org/article/the-expendables-how-the-temps-who-power-corporate-giants-are-getting-crushe

最高裁がDefense of Marriage Act を違憲とし、同性愛者の結婚に道が開かれた。
http://www.guardian.co.uk/world/2013/jun/26/supreme-court-doma-prop-8-rulings

ほとんど読んでいないし、背景知識がないので良く分からないのでもあるけど、米国の大学のアファーマティブ・アクションに、どうやら逆行の気配ただよう判決が最高裁から出たらしい。テキサス?
http://www.washingtonpost.com/blogs/answer-sheet/wp/2013/06/26/a-setback-for-racial-justice/

オーストラリアでギラードを失脚させて前首相のラッド氏が労働党党首に返り咲き。:全然状況は分からないけど、ちらっとCNNで聞いたのでは、ギラードへのネガティブ・キャンペーンがあまりにも酷い女性蔑視であることに唖然とし、腹が煮えた。一国の首相が、どうしてラジオ番組のキャスターから「あなたの夫はゲイではないのか」という質問を投げかけられなければならない? 胸や太もものサイズが首相としての資質や能力にどう関係するというんだ??
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-23061391#%22

日本。「二重検定おかしい」都立高校教師ら反発 実教出版日本史
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013062802000112.html


日本。「混合診療」の拡大方針、ってどういうこと?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130627-00010002-wordleaf-soci