2013年5月28日の補遺

英国の認知症啓発週間。専門職は家族介護者を本人のアドボケイトとして尊重し、アセスメントや介護計画の立案に参加させるべき。
http://www.guardian.co.uk/social-care-network/2013/may/24/dementia-awareness-week-carers-message

23日のエントリーのコメント欄でえりさんが教えてくださった、米国ホスピス財団の昏睡と遷延性植物状態に関する用語解説のページ。2005年に書かれたものだけれど、冒頭Schiavo事件に触れて、家族が感情に左右されると同事件のように現実を見失ってしまうから、そうならないように用語をきちんと解説しておく、といったトーン。全体に、家族が生命維持の差し控えや中止を選択する方向に誘導している印象。植物状態の人が目を動かした際に家族が「自分を見ている」とか意識があると誤解することがあるが、こうした反応は自動的な動きに過ぎない、などと断言されている。それって、どれほどエビデンスがある「科学的な事実」なんだろう、といつも思う。これを覆す事例もあれこれ出てきているのに。
http://www.americanhospice.org/articles-mainmenu-8/caregiving-mainmenu-10/50-coma-and-persistent-vegetative-state-an-exploration-of-terms

日本語。死亡と診断された米国女性が赤ちゃんを出産 その後、蘇生(米)「医学的には死亡と判断される状態だったが緊急の帝王切開に踏み切り、エレイナちゃんが誕生した。この後、医師がエリカさんの治療を再度試みたところ、心機能が復活したという」。CNNのビデオを見てみたところ、生まれた後で the doctors THEN turned their attention to the mother and …… と。どこよりもラディカルな「無益な治療」法のあるテキサスでの事件だというのが、引っかかる。
http://www.cnn.co.jp/fringe/35032537.html

日本。終末期の人工透析、中止も選択肢に 学会が提言案
http://www.asahi.com/national/update/0126/TKY201301260149.html

日本。乳房切除、16施設が実施・計画…がん予防で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130524-00000780-yom-sci

しぶる医師を説得して「予防的前立腺切除」を強行した53歳の英国人男性
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10528

中国の臓器移植を推進してきた医師Huang Jiefuのシドニー大学名誉教授就任を巡り、オーストラリアの学者、医師、弁護士らから反対運動。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10533#comments



米国で、「ワクチンを打たせない親の子どもは診てやらない」と診療拒否する小児科医が増加。ここでもワクチンと言えばこの人、Diekema医師がコメント。待合室で感染する懸念から、というのだけど、アート・カプランが面白い指摘をしていて、最近の親は高学歴で医師の言うことに反駁してくるので、忙しい医師らがそういう親を忌避している、という面もあるのだとか。もう一つ、この記事で興味深いのは、これがWSJの記事だということ。ワクチンは常に経済界(投資家の?)の関心事。:そういえば今日の夕方のニュースで日本の風疹ワクチンの話題がまたも大きく報じられていて、社員が接種しやすいように会社に医師を招いてワクチンを打ってもらう企業が出てきている、と紹介されたのは、IT企業だった……。で、結局、「風疹が流行している、妊婦がかかったら障害児が生まれるぞ、ワクチンを打たないと、でもなかなか打たない人が多いのは問題」の次に向かう結論って、常に「公的助成を」なんだけど。つまり、国民に対して、風疹ワクチンへの公費助成の必要を訴えるキャンペーン? HPVワクチンの時にも、メディアはずいぶんこの手のキャンペーンを行っていたっけな。
http://online.wsj.com/article_email/SB10001424052970203315804577209230884246636-lMyQjAxMTAyMDEwNTExNDUyWj.html



ビル・ゲイツがオーストラリアへ行って首相その他と会っては、グローバル・ヘルスへの資金提供を縮小しないよう求めているのだけれど、ついでにオーストラリアの親たちに向かって「子どもにはワクチンをきちんと打つように」と。ここでも高学歴の親たちの間でワクチンへの不安が広がっている、と書かれている。通常は、ワクチンの水銀が自閉症を引き起こす説だけが親のワクチン忌避の背景とされるのだけれど、この記事では、沢山のワクチンを短期間に打たせることへの不安も書かれている。でも実はもう一つ、ビッグ・ファーマとの癒着ぶりを隠そうともしない医薬行政への不信が大きな要因としてあると思うんだけれど、それはあまり書かれることはない。
http://www.heraldsun.com.au/news/national/bill-gates-urges-aussie-parents-to-immunise-their-children/story-fni0xqrb-1226652266412

日本語。厚生施設の運営企業から金を受け取った元判事、起訴事実認める(米 ワシントンDC)「多数の未成年者の被告を民間企業が運営する更生施設に送る判決を出す見返りに、これらの民間企業から260万ドル(約2億4000万円)以上の金を受け取っていたとして訴えられていた米ペンシルベニア(Pennsylvania)州ルサーン(Luzerne)郡の元判事2人が12日、連邦裁判所で司法取引に応じ、起訴事実を認めた」
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2572497/3811759


橋下氏会見 海外メディア不満「明確な回答なかった」、失笑もれる:この会見のニュース、テレビとネットではまるきり印象が違う。日本のテレビの情報操作は本当に怖い。
http://blogos.com/article/63153/

日本:市民社会は、橋下大阪市長による「従軍慰安婦」に関する発言に対し、強く抗議する アムネスティ・インターナショナルヒューマンライツ・ナウ+反差別国際運動ほか65団体
http://www.amnesty.or.jp/news/2013/0524_3981.html