2012年10月9日の補遺

無益な治療ブログのThaddeus Popeが「英国のRasouli事件」だと言っていたMr. Lの無益な治療訴訟で、イスラム教徒の教えに反すると抵抗する家族の訴えを裁判所が却下して、「意味のある生の延命にならないなら」治療は中止すべきだと医師サイドの言い分を認めた。Right to life 事件。「生きる権利訴訟」なのね。こういうのは。「死ぬ権利」と比べると、なんとも地味。
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-19873175

英国人の妻を持つ米国人ジャーナリストが、義理の父親の死に際して、英国の病院ではリヴァプール・ケア・パスウェイ(LCP)が既に当たり前となっている状況を紹介し、英国型の死に方を推奨している。:いきなり「もうできることはありません」と医師が患者に宣告する場面を紹介しておきながら、記事途中では「LCPは患者の選択の問題」はないんじゃないか、と思うけど。
http://www.nytimes.com/2012/10/08/opinion/keller-how-to-die.html?pagewanted=all



ジンバブエから英国に渡り住み込み介護者として働いていた女性Ntando Moyoさん(35)が、住み込み先の家のシャワー室で死んでいるのが見つかった。捜査しても原因は不明のまま、というのだけれど、家族は捜査に不満。怒っている。: 非常に気がかりな記事。2006年に既に東南アジアからカナダへの介護者の出稼ぎは人権侵害、事実上の奴隷制度として問題となっていた。(関連は以下にリンク)そういう人たちの不審死だから……ということはあってはならないけれど。
http://www.newzimbabwe.com/news-9240-Carers+death+in+shower+unexplained/news.aspx



Telecare(テクノロジーによる遠隔介護)は「介護者支援」とアピールする記事がこの前から目につく。:いつか、これが「介護者支援」として売り込まれていくだろうことは前から予想していたけど、やっぱりそれは似て非なるものじゃないかと思う。
http://www.ukauthority.com/Headlines/tabid/36/NewsArticle/tabid/64/Default.aspx?id=3825




心臓病リスク抱えた高齢者でアスピリン認知症の症状を遅らせる?: アスピリンとスタチンとビタミンD。3種の神器ならぬ3種の万能薬。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/251160.php

NYT。ADHDの治療薬が障害のない子どもに成績向上の目的で用いられている
Attention Disorder or Not, Pills to Help in School: Drugs that normally are used to increase focus are used in some cases simply to improve performance in school.



NYT。医療現場で医師たちが診断を下し、治療法を選択するのにiPadスマホなどのテクノロジーが不可欠になりつつある。その他にも、患者の行動モニターに使うなど、医療におけるテクノロジー関連の記事が4,5本あるみたい。
Redefining Medicine With Apps and iPads: Technology has given cilinicians new tools to diagnose symptoms, decide treatment and to share information, changing what it means to be a doctor or a patient.


ワシントンDC近郊でホームレスが増えてシェルターが満杯。行き場のないホームレスが増えている。
http://www.washingtonpost.com/local/with-shelters-full-homeless-families-have-no-where-to-go/2012/10/07/b03f2800-0f18-11e2-a310-2363842b7057_story.html