父親を殺し損ねた娘が事前指示書を偽造? (米)

事件が起きたのは2010年10月2日。

カンザス州 Libertyで会計士事務所の前経営者
William Van Noteさん(67)と女友達(内縁の妻?)Sharon Dicksonさん(59)が、
自宅に侵入した何者かに銃で撃たれた。刺されてもいた。

Sharon Dicksonさんはその場で死亡。
Van Noteさんは傷を負いながら救急通報をして、病院に搬送された。

数日後に、Van Note さんが治療を受けている病院に、
弁護士をやっているVan Noteさんの娘がやってきた。

父親がサインした事前指示書を持っていた。
そこには延命治療は望まないと書かれていた。

病院はそれを受けて救命の努力を中止し、
Van Noteさんは何者かの襲撃を受けて4日後の10月6日に息を引き取った。

それから2年――。

警察は、Van Noteさんはその事前指示書には署名しておらず、
娘が偽造した文書だったことが判明した、と言っている。

そればかりではなく、
Van Noteさんを撃ち、刺したのも娘のSusan Elizabethだったという疑惑まで持ち上がっている。

共犯者も2人いるらしい。

Camden郡の検察官は
自分の法律家としてのキャリアの中でも
偽造事前指示書で殺人容疑なんて事件は初めてだと言っている。



へんてこな事件、と言えばそうだけど、
でも、ここには案外に重大な問題が浮き彫りになっている気がする。

もともと
密室である家族介護での自殺幇助事件で、
どうやって殺人ではなく自殺幇助だと証明できるんだろう、
……という疑問が、私にはずっとある。

なんだか、妻を介護している夫が
「妻が死にたいと言ったから手伝いました」といって
自殺幇助で不起訴になるケースって、この頃やたらと多いんだよね……。

今日もNZでそういうケースが報道されていたし。