2012年5月27日の補遺

重症児の母親が医療系サイトに5年前の“アシュリー療法”論争について記事を投稿して、自分自身はやらないが利益があるのだからやろうと決断する親は責めるべきではない、と。:いかにも今さらだし、いかにも唐突。
http://healthmad.com/children/child-sterilization-and-growth-attenuation-human-rights-violation/

カナダの無益な治療訴訟 Rasouli事件の続報。Betancourt訴訟が避けた「決めるのは誰か」の明確な指針をカナダ最高裁は出すのでは、とGlobe & Mail。判決は12月の予定。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/05/rasouli-going-where-betancourt-refused.html
http://www.theglobeandmail.com/news/opinions/editorials/the-supreme-court-is-right-to-hear-life-support-case/article2441604/

テキサスの無益な治療法の利用実態に関しては実はデーターがないんだとか。そこでテキサスの病院協会が各病院の倫理委を対象に調査を始めた。
http://www.tha.org/HealthCareProviders/AboutTHA/Publications/HealthCareAdvocate/MayCEC0BC/AdvanceDirectivesSu0992.asp

英国でまた著名作家が自殺幇助合法化支持を表明。PD Jamesさん
http://www.telegraph.co.uk/culture/9291945/PD-James-I-would-help-a-loved-one-die.html

インドの著名映画監督Srijitの最新作は“ヘムロック・ソサエティ”。ヘムロック・ソサエティとは、現在のC&Cの前身。
http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2012-05-24/news-interviews/31839928_1_suicide-hemlock-society-new-film

米国で低所得の高齢者と障害者をナーシング・ホームから地域に戻す取り組みが、予算をつけたにもかかわらず目的達成に至っていない。
http://www.mcclatchydc.com/2012/05/24/150049/feds-struggle-with-getting-elderly.html

米国で遺伝子組み換え技術を使った食品の表示の必要性を巡るバトルが激化している。:ワクチン忌避の構造と同じ気がする。共通点は確かに多い。科学や技術への不信というより、グローバル経済の利権構造への不信と捉えないと問題を見誤るという気がする。
http://www.nytimes.com/2012/05/25/science/dispute-over-labeling-of-genetically-modified-food.html?_r=2&nl=todaysheadlines&emc=edit_th_20120525

ビル・ゲイツが「動物を食用にするのは、高価だし健康にも悪いし残酷だし地球環境にも良くないので、科学とイノべーションで植物性の代用物を作ろう」と、ゲイツ財団が進めるGM農業改革に沿って提言。
http://www.ecorazzi.com/2012/05/22/bill-gates-on-why-eating-plants-is-good-for-the-world/

東南アジアとアフリカのサブ・サハラ地域に出回っているマラリアの治療薬の42%がニセ薬だったり品質の悪いものだったり、とのデータ。:途上国への医療支援、特に製薬会社の利益に結びつく領域がゼニになる、というトレンドの中で、実際に何が起こっているかが国際社会から見えにくい途上国でこういうことが起こるのはある意味で必然なんでは? 途上国への医療支援を訴えてはビッグファーマの株主として利益を得ている慈善資本主義の帝王たちが、その現実を知らないわけではないだろうに。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/245714.php

Savulescuが今度は、「人類の進化に伴い離婚率の上昇は避けられないので、そこは愛情ピルで問題解決を図り、みんなが結婚して子どもを作って子育てにいそしむ社会を維持しよう」と。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10075

自己意識と共感に関与する脳細胞がサルで分かったんだそうな。:こういう研究はさきざき、道徳ピルとか愛情ピルと繋がって行くんだろうし。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/245681.php

スマート・ドラッグは依存性があり、社会から使用に向けたプレッシャーもかかるので非倫理的だとドイツの生命倫理学者。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10084


英国の若い女性10人に4人に公共の場でセクシャル・ハラスメントを受けた経験。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2012/may/25/four-10-women-sexually-harassed?CMP=EMCNEWEML1355

南米各国のソーシャル・インクルージョンを測る指標がAmerican Quarterlyから発表され、Government Responsivenessの点で米国はグァテマラに匹敵。
http://www.americasquarterly.org/images/images_spring2012-charticle/Spring_2012_Charticle.pdf

中所得国の認知症の患者数は、これまで思われていた2倍で、国所得国と発症率は変わらないことが明らかに。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/245760.php