2011年4月24日の補遺

「本邦初の小児脳死ドナー臓器移植に投げかけられた疑問 - 大塚俊哉」。大塚氏は都立多摩総合医療センター心臓血管外科部長。
http://news.livedoor.com/article/detail/5511263/

「お楽しみ屋さん店長日記」というブログに、4月6日に起きた列車飛び込みに関する新潟日報7日付の記事が転載されている。:新潟日報のサイトで検索を試みるもヒットはしなかった。

【25日追記】有料の新聞記事検索サイトで確認してくださった方があり、新潟日報の記事は実際に掲載されていたとのこと。なお、21日の補遺では三條新聞の記事についても2チャンネルから拾って書いているので、その部分を以下に再掲。ただし、こちらの三條新聞の記事については掲載事実、内容とも未確認です。
http://otanoshimiyasn.seesaa.net/article/197286471.html

【21日の補遺より再掲】
2チャンネルなんで、本当は出したくなかったけど、他にないので、6日の飛び込み事故について三條新聞記事。ついでに2チャンネルの発言で「自殺者がドナーになれるなら年間3万人の尊い臓器で困っている人が救われるな」。「自殺者がドナーになれるなら安楽死施設もありだろ」そのままじゃないけど「6日に意識不明になって、脳死判定、臓器提供って、早すぎないか?」という意味の発言も。:日本の移植医療推進派の人たちが良く口にする「国際水準の医療」の最先端の議論では、安楽死施設安楽死後臓器提供臓器提供安楽死も、れっきとした生命倫理学者によって提案されていたりします ↓
http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/mental/1297126835/194

安楽死クリニック】
幇助自殺者が毎年1割ずつ増えるオランダで「安楽死クリニック」求める声(2010/8/12)
「高齢者がいつでも死ねるように街角ごとに“安楽死ブース”を」と英国作家(2010/2/10)

安楽死後臓器提供】
ベルギーで2年前にロックトインの女性、「安楽死後臓器提供」(2010/5/9)
ベルギーの医師らが「安楽死後臓器提供」を学会発表、既にプロトコルまで(2011/1/26)
ベルギーの「安楽死後臓器提供」、やっぱり「無益な治療」論がチラついている(2011/2/7)

【臓器提供安楽死
「生きた状態で臓器摘出する安楽死を」とSavulescuがBioethics誌で(2010/5/8)
Savulescuの「臓器提供安楽死」を読んでみた(2010/7/5)
「腎臓ペア交換」と「臓器提供安楽死」について書きました(2010/10/19)

なお、この件について22日に私が書いたエントリーはこちらに。


――ここから24日の補遺に戻ります――

5月に封切りになる映画「アウェイク」も、臓器移植関連。米国で2007年に公開された映画。
http://awake-movie.jp/
http://www.cinematoday.jp/page/N0031439

FEN事件関連。2007年のJana Van Voorhisさんの自殺幇助事件でのEgbert医師の無罪判決は、陪審員の全員一致が得られなかったため、らしい。評決が割れたことを受けて、C&Cが「ほら見ろ、終末期の選択肢について公の方針が必要だという証拠だ」と。:しかし、Janaさんはターミナルでも何でもなく、うつ病だったのだから、この事件を「終末期の選択肢」の問題に繋げていくC&Cの論理はおかしい。MNTの記事がC&C寄りで書かれていると思ったら、情報源がC&Cだった。でも、これMNTの編集長のお薦め記事。MNTはだいたいC&C寄りという印象はある。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/223190.php

「人工呼吸器等を利用する障害者にとって『電気供給を受ける権利』は人権であることの確証の法制化を」。e99*jpさんのブログ・エントリー。
http://blogs.yahoo.co.jp/e999jp/61755971.html

ゲイツ財団がインドでGM農業改革を目論んでいるというニュースから、目についた2008年のAmartya SenのNYT, Op-Ed記事。”The Rich Get Hungrier” 「金持ちがどん欲になっていく」なんだけど、本文で書かれているのは貧困層が「飢えていく」世界の実態で、その hungrier と掛けてある。08年は世界の食糧不足が問題になった年。天災など一時的な不足は解消できるが、グローバル経済による世界的規模の格差拡大、特に新興国で進んでいる需要の拡大と、その一方で起きている貧困層の飢えの問題は深刻化するだろう、との予想。センはここで食糧と農業の問題について語っているけど、それは医療でも全く同じことが起きているんだろうと思いながら読んだ。富裕層が求める医療は高度化する一方で、貧困層からは医療アクセスが奪われていく。
http://www.nytimes.com/2008/05/28/opinion/28sen.html

NYT。Lancetにガセ論文を書いて自閉症ワクチン犯人説を流したとして、今なおバッシングが続くWakfield氏、まだワクチン犯人説を信じている、と。
The Crash and Burn of an Autism Guru: Condemned by the medical establishment, Andrew Wakefield still believe in a link between autism and vaccines.