2011年4月18日の補遺

15日の補遺で予告を紹介した、昨夜のNKH教育「カズオ・イシグロをさがして」。11時くらいだったか、福岡伸一氏がプレゼンターを務めていた部分で挫折。まぁ、もともと映画のプロモの来日であり番組なんだし、イシグロが番組冒頭で言っていたように作家は作品によって語ればいいというのが正解だと思うから、それでいいのだけど、イシグロよりも福岡先生の言うことがはるかに面白かった。「記憶は無意識によって操作されている」とか、「人間の細胞は繰り返し滅亡と再生を繰り返して、自分という存在は物質としては常に移り変わっていることを思うと、個体というよりも液体のような存在ではないか。さらに長いスパンで個体の変遷を考えると、むしろ気体、ガスでしかないのかもしれない。では、そういう存在でしかない自分が、それでも間違いなく自分だと言える根拠はどこにあるのか。それを考えた時に、それが記憶なのではないかと思う」とか。

「子供の臓器移植 提供しなかった親の胸中は…」産経新聞。:このご夫婦に罪悪感を感じさせることなど一切ない取材であったことを祈りたい思いになった。臓器が命の“贈り物”なのなら、「提供しません」と言える自由が常に完全に(社会やメディアの操作から無言の圧力を受けないことも含めて)保障されていることが必要と思う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110418-00000083-san-soci

米国Oregon州での衝撃的な事件。小さなお店のオープンマイク(飛び入り歓迎)ナイトで、ステージに上がった19歳の青年Kipp Rusty Walkerが数曲歌った後で、ナイフを取り出して自分の胸をめった刺しに。観客も最初はパフォーマンスだと思って拍手し囃していたという。Walkerは病院に運ばれるも間もなく死亡。以前にもどこか公共の場で自殺したいと漏らして、精神科で入院治療を受けたことがあったという。:オレゴン州というのは偶然か? 記事中の「公衆の面前でこんなことをする権利は彼にはない」というコメントに対して、記事に寄せられたNYの人のコメントが「権利がないって、どういう意味? 無益な存在(a futile existence)にはルールなんかない」と。
http://www.dailymail.co.uk/news/article-1377847/Kipp-Rusty-Walker-stabs-death-stage-open-mic-event.html

女優のキャサリン・ゼタ・ジョーンズ双極性障害を告白している。夫のマイケル・ダグラスの癌の闘病生活のストレスで状態が悪化したため、治療を決断、1日770ポンド(英紙報道なので)の精神科クリニックに5日間入院したとか。
http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1377895/Days-checking-mental-health-clinic-Zeta-tries-retail-therapy--little-girls-help.html

NHSの予算削減で、緊急度の低い(elective)手術が価値の低いものと評価されて、受けられない患者が出ていることに、外科学会から批判。
http://www.guardian.co.uk/society/2011/apr/18/nhs-cost-cutting-surgeon-warning?CMP=EMCGT_180411&