2011年1月21日の補遺

シアトルの誰かの意を受けて、米国でワクチン拒否する親は裁判にかけろと息巻いているDiekema医師のことだから、まぁ、予想される行動と言えば言えるけど、BMJのサイトに18日付でアップされているのが、Diekemaら3人の論説。たぶん主著者も同じ所属。つまりシアトルこども病院/ワシントン大学。タイトルはAssuring research integrity in the wake of Wakefield 3種混合ワクチンの自閉症犯人説を流したWakefield論文の後に、いかにして研究の信頼性を担保するか……。Diekemaに、他人の論文のマヤカシを非難する資格があるのか、と呆れる。研究や論文が偽りだと、科学そのものの信ぴょう性が傷つけられるのだとか、「真実を求める権利とは、真実と分かったものについて、いかなる部分も隠ぺいしてはならない義務のことでもある」というアインシュタインの言葉まで引っ張ってくる鉄面皮。アンタね、Ashley事件で自分がやっていること棚に上げて、それを言うのかよ。ったく。
http://www.bmj.com/content/342/bmj.d2.full

スイスで自殺のための薬を処方箋なしに薬局で買おうとして、売ってもらえなかった精神障害のある男性が、裁判でも敗訴し、認められないのはプライバシーの権利を侵しているとヨーロッパ人権裁判所に提訴していた件で、男性が敗訴。:スイスも、なんもかもデタラメというわけでもない。何もかもデタラメはDignitasか。国際自殺ツーリズムだって、目的地はDignitasなんだし。
http://www.bmj.com/content/342/bmj.d2.full
http://www.swissinfo.ch/eng/news_digest/Suicide_appeal_dismissed_by_European_court.html?cid=29292862

コロラド州デンバーで自殺幇助事件か。その後、8日にMSの妻Carol Morrisさんが強い麻薬を飲んで自殺。翌日、夫の方も死んでいるのが見つかった。少し前に、Raymondさんがそれらしいことを言い出したので、娘婿が警察に電話をして、夫妻が事情を聞かれたことがあったらしい。家族はそうした経緯から自殺幇助の後で自殺したのでは、と。
http://www.9news.com/news/article.aspx?storyid=176877&catid=339

英国では介護費用をねん出するために家を売るというのはとっくに珍しいことじゃなくなっているらしいけど、豪でも、家を担保に介護費用を借りたら? と政府が提案するつもりらしい。
http://www.canberratimes.com.au/news/national/national/general/agedcare-report-eyes-homes/2053841.aspx?src=enews

「いつか読みたい」と拾ってはそのままになるものばかりだけど、有名なタスキギの人体実験(黒人梅毒患者に治療していると見せかけて治療しなかった場合の進行を観察していた。米国医療の黒人に対する差別・虐待の代名詞になった実験)の全貌をまとめた1996年の論文がネットで全文公開されている。
http://www.hsl.virginia.edu/historical/medical_history/bad_blood/report.cfm

タスキギ実験については、こちらに簡単にまとめている ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/50487163.html

闘病記研究会というのがあることを初めて知った。
http://blogs.yahoo.co.jp/akihito_suzuki2000/60639747.html