2010年12月16日の補遺

Obamaの大統領生命倫理問題研究委員会(?)が初の報告書で、新薬開発だ環境浄化だ代替燃料だと何かと有望視されている合成生物学(synthetic biology)について、研究室で合成される微生物には思いがけない厄災を引き起こす可能性がないよう慎重に、と。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/12/16/AR2010121600019.html?wpisrc=nl_cuzhead

インドネシアNICUはコスト効率が良い」というタイトルで、インドネシアに新システムを備えたNICUでもできたのかと思って斜め読みしてみたら、NICUがない場合に比べてNICUがある方がDALY(でたよ。IHME所長Murray考案による、ゲイツ財団とWHO御用達のDALY!)による障害を勘案した生存年数でコスト効率が良いことが分かったという話だった。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/211031.php

アイルランドの中絶禁止法はヨーロッパ人権宣言違反だとする3人の女性が1年前に提訴した件に、今日、ヨーロッパ人権裁判所から判断が出る模様。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/dec/16/ireland-abortion-human-rights-europe?CMP=EMCGT_161210&

この前、英国の学費値上げデモの際に警官が障害のある学生を無理やり車椅子から引きずりおろして排除するシーンがYouTubeに投稿されて問題になっていたけど、Guardianがその学生Jody McIntyreさん本人にインタビューしている。:本人にしたら、それほど酷い目にあわされたという感じはしていないみたい。もっと酷いことをいっぱい見てきたから、と。
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/dec/15/jody-mcintyre-protester-dragged-from-wheelchair?CMP=EMCGT_161210&

今年、NYの子どもたちからサンタのもとに届く手紙には、「オモチャがほしい」ではなくて「コートがほしい」「靴がほしい」「靴下を」などと書かれているそうな。「私は何もいらないから、お母さんに冬物のコートをください」なんて子も。
http://www.usatoday.com/news/nation/2010-12-15-1Asantaletters15_ST_N.htm?csp=Dailybriefing

英国連立政権、春までに公務員を10万人リストラ。:警察官の写真がくっついているので、警察・消防、もろもろの行政機能は維持できるのか?? と思ってしまった。警察官らの写真一枚で、書かなくたって、そういうメッセージを送れるものなんだなぁ……とも。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/dec/16/public-servants-to-lose-jobs?CMP=EMCGT_161210&

先ごろ出された医療制度改革白書には英国医師会を始め関係者らからゴウゴウの批判が出ているが、連立政権はNHS創設以来のラディカルな改組を敢行する、と。民間改行医への資金の振り替えや、プライマリ・ケア・トラストの廃止、それに代わる機能としてGPの組織化など。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/dec/15/nhs-reforms-health-andrew-lansley?CMP=EMCGT_161210&

英国で夫に虐待・レイプされたと警察に訴えていた女性が、レイプの訴えを取り下げたところ、警察の公務を妨害したとして逮捕、起訴された事件があったらしい。このような事件では、取り下げの背景にどのような事情があるか、司法に関わるものは夫からの暴力に脅かされる女性の立場に問題意識を持たなければならない、とDPP。今後は同様の案件の起訴はDPPの了解を必要とすることに。:いつも自殺幇助の件で拝顔しているDPPのStarmer氏。そういえば自殺幇助事件の起訴にもDPPつまりStarmer氏の了解が必要なんだよね。そう、なにもかも公訴局トップの了解を必要としていて、組織って成り立つのかな。というか、じゃあ、組織ってなんのためにあるの? 自殺幇助のガイドラインだって、はい、一応作りました、でも判断は個々に私Starmerが行います……だもんね。あれは。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/dec/16/keir-starmer-rape-claim-retraction-cases?CMP=EMCGT_161210&

昨日のエントリーにアップしたヒトラー映画のシーンが、尖閣諸島小沢一郎を巡る検察の陰謀説でも使われているというのをガウタマ・シンラン・ソリドゥスさんのブログで教えてもらったのだけど、今日たまたまブルース・スプリングスティーンの映像を探していたら、全く同じ場面を使った「スプリングスティーンのコンサートに娘と行くのに、部下が最前列のチケットを取り損ねたために激怒しているヒトラー」の動画があった。他にも「ツイッターが使えなくなって激怒しているヒトラー」とか、いろいろあるらしい。知らなかった。確かにいじり甲斐のあるシーンだ。
http://www.youtube.com/watch?v=xGJpu5AiYoE

lenalidomideという薬をごく少量飲むだけで、加齢で低下する免疫システムを活性化できることが分かったそうな。この薬は「若返りの泉」だ、と。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/211442.php