2010-04-23 多田富雄氏、死去 ステレオタイプという壁 #倫理学 国際的な免疫学者で、脳梗塞で倒れた後には リハビリ打ち切りと激烈な戦いを続けてこられた 多田富雄氏が21日に亡くなったとのこと。 昨日の朝日新聞の記事では 国際的な免疫学者としての氏の功績が非常に詳しく述べられて、 新作能の作者であったことにも触れられているのだけれど、 その後のことについては 01年に脳梗塞で倒れ、重い右半身まひや言語障害といった後遺症を抱えたが、リハビリを続けて左手でパソコンを打ち、朝日新聞文化欄に能をテーマに寄稿するなど、意欲的な文筆活動を続けていた。 そのリハビリを、医療費削減のために続けさせてくれない国と 多田氏は「それは死ねということだ」と闘ったはずなのだけれど そのことには触れられていない。 この記事の書き方への抗議と多田氏への哀悼の意を込めて、 これまで多田氏のことを書かせてもらったエントリーを以下に。 「私のリハビリ闘争」に思うこと(2008/4/14) 重度のマヒあれば免疫学者も講釈されるステレオタイプ(200810/18) “師長の王国”(2008/12/24)