2010年3月31日の補遺

カナダ医師会雑誌CMAJのエディトリアルが、「安楽死」という用語をやめようと提言。肯定論、否定論の双方がお互いに自分のサイドに都合のよい解釈で、それぞれ別の意味で使い、議論が混乱している、と。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/183925.php

Bioethics誌で倫理学者のStefan Erikssonが、認知症患者などインフォームドコンセントを与える能力が限られている人を実験の被験者とする際のガイドラインについて、見直しを提言している。夜の頭ではイマイチ理解できない。要再読。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/183867.php

昨日の「乳がん遺伝子に特許は認めない」判決を受け、バイオテクノロジー関連の株価は思ったほど降下していない。しかし業界からの反発いちじるしい。:やっぱり上訴に向けて、この問題は政治的な色合いを帯びるのかも? ここでも経済施策の問題に影響されて研究倫理(?)の問題が変質していくような気がする。それにしても、ずっと前から素人としてはどうしても不思議なのだけど、なんで米国の裁判所に、その判断をする資格というか権限があるのか、よく分からない。誰か、教えていただけると嬉しい。
http://www.nytimes.com/2010/03/31/business/31gene.html?th&emc=th

去年の豚インフルエンザ騒ぎの際のWHOの対応を評価するために中立の科学者らによる委員会が立ち上げられた。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/183918.php

英国のNHSで、職員不足から癌の誤診や診断の遅れが患者の命にかかわる事態を招いている、との調査結果。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/mar/30/cancer-blunders-nhs-report

アムネスティの死刑に関する報告書で、09年に中国で死刑になった人が数千人。しかし、実態はそれをはるかに上回るのでは、と。
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/libertycentral/2010/mar/30/how-many-does-china-execute

英国でおとり捜査に引っかかったペットショップのオーナーが、14歳の子どもに年齢を確かめることも世話についても確認せずに金魚を売ったとして、罰金刑に。16歳未満の子どもが保護者の付き添いなしにペットを買いに来ても売ってはいけないという法律。店にいた犬が劣悪なケアで安楽死させなければならないほど衰弱していたことも罪に問われた。未成年に対するたばこや酒の販売では、おとり捜査が行われてきたが、今後はペットの販売でも、という話。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/mar/31/pet-shop-fined-over-goldfish