2010年3月12日の補遺

アップしたつもりで、アップしていなかったことに気付いたので、遅ればせながら。

一番最初の、英国の前保健相Hewitt氏の発言に、
自殺幇助だけでなく慈悲殺まで含まれていることが気になる。

【自殺幇助関連】

英国の前保健相のHewitt氏が、自殺幇助と慈悲殺に関する法律の見直しに、特別に委員会を設置するよう発言。:この人は、前も合法化を支持する発言をしていたけど、今回は「慈悲殺」も含めた。どういうつもりだ? 前保健相ですよ。もう、どの国も本音は国民にさっさと死んでほしいって? じゃぁ、アンチ・エイジングとか予防医療の施策は、その本音とはどういう関係?
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/lawandorder/7414688/Patricia-Hewitt-Royal-Commission-needed-to-look-at-assisted-suicide-and-mercy-killing-law.html

1998年に夫の「慈悲殺」で有罪判決を受けたViki Woodさん(67)が3月5日、Dignitasにて自殺。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/devon/8561918.stm


【Ashley事件関連】

ワシントン大学IHMEのGlobal Burden of Disease プロジェクトが、電話調査を行っている。いろんな病気や障害が人々の健康に及ぼす影響を調べるというのだけど、どうも、電話で、いろんな病気や障害名を挙げて、それに対してどう思うかを問うという調査みたい。「ああ、その病気にだけはなりたくないですねぇ」とか「そういう状態になるくらいなら死んだ方がマシ」とかいう発言を拾うのかなぁ。こういう調査の意図とか、結果がどういう使われ方をするか、ものすごく気になる。だって、IHMEですよ。DALY提唱者のMurrayが所長で。実質的にはGates財団の施設WHOだと科学者たちに言われているIHME。本物のWHOだって、DALYを採用するGates財団のオトモダチだ。
http://www.healthmetricsandevaluation.org/surveys/gbd_phone_2010.html


【その他】

米国の慢性期病院で高齢患者の死亡が多発していることから、上院の財務委員会が監査強化を決定。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/181773.php

オーストラリアの看護協会などが、高齢者ケアを選挙の争点にしようと頑張っている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/181810.php

糖尿病の患者とアルツハイマー病の患者2人のゲノムが完全解析された。これらの病気の原因になった遺伝子を特定するため。現在は1人「たった5万ドル」で可能。でも、今後数年のうちには、もっと安価に提供できて、もっと確実に医療に生かせる情報提供が可能になる、と研究者。:なんか、発症していなくても、特定の遺伝子があったら、もうその病気になったかのように扱われそうだ。遺伝子決定論ともともと還元主義的な医療とは、やっぱり、とっても親和的なんだろうなぁ……。
http://www.nytimes.com/2010/03/11/health/research/11gene.html?th&emc=th

群馬大学の研究者らの論文で、子どもを甘やかしていると、子どもの脳の発達が遅れて、精神障害のリスクが高まりますよ、と。ちゃんと読んでいないけど、昔、発達障害が親の育て方のせいにされていたことと、こういうのとは、どこか違うんだろうか。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/pamper-the-child-slow-the-brain/1773335.aspx?src=enews