祈りで治そうと糖尿病の娘死なせた夫婦に、年30日ずつ6回分割の懲役刑

これまでに以下の2つのエントリーで取り上げてきた事件で
両親である Neumann夫妻は8月に第2級の過失致死罪で起訴されていましたが、
今後6年間に毎年30日ずつの収監と10年間の保護観察が言い渡されたようです。


この問題については検察側からも弁護側からも
州法の曖昧さが指摘されており、

今後、州議会に改正法案を提出するという議員が複数いるものの、
親のネグレクトや虐待に関する宗教的な理由の除外規定の撤廃を目指す法案が検討されている一方で、
むしろ除外規定の対象を祈りによる治療以外にも広げようとの趣旨の法案も。

米国では1982年以降、宗教上の理由で子どもに医療を受けさせなかったとして
有罪となったケースが少なくとも50例ある、とのこと。


米国の刑法のことは全く知りませんし、どういう事件だったか、もう記憶にありませんが、
つい先日も「週末ごとに刑務所に入る」という刑が下ったケースがありました。
とても柔軟な刑罰システムのようです。

この事件では、なくなった娘さんのほかにも夫婦には2人の子どもがあるから、
分割されたのは、その子育て責任への配慮でしょうか。

それにしても、
このケース、親に向ける周りの目が非常に同情的であることが、最初から解せない。

祈りで治そうと、医療によって救える病気で子どもを死なせてしまうことにも、
科学とテクノロジーで親の都合や欲望にかなった子どもを作ることにも、
米国社会は妙に寛容で、子の権利よりも親の権利を優先させているような気がする。

“プライバシー件”とはいうけれど、米国の文化の中に、
子どもを親の所有物のように考えるような部分があるのかも……?