失ったのではなく“捧げた”手足

戦争で障害を負った人口の増加で米国が障害者法のバリアフリー化をさらに推し進めるという
昨日のニュースで思い出したこと。

多分以下のテキサスの施設じゃないかと思うのですが(他にもあるのかもしれません)
ずいぶん前に米国のどこかに退役軍人のためのハイテク・リハビリセンターができて、
そのオープニング・セレモニーの模様をCNNが流したことがありました。


腕や脚を失った車椅子の兵士や杖を突いた兵士らが温かい拍手の中を列を成して入場、
彼らが正面の席につくと、軍のエライ人が登壇してスピーチをしたのですが、

「諸君は戦争で腕を失った、脚を失った、と人は言う。
しかし、それは違う。君たちは脚を失っても腕を失ってもいない」
(No, you didn’t lose your legs or arms.)

というのを聞いて、「えっ?」と耳を疑った。
次の瞬間、その軍部のエライさんは、

「諸君は“捧げた”のだ!」
(You GAVE 'em!)

とてもエモーショナルな感動のどよめき、それに続いて割れんばかりの拍手。
会場が一瞬にして、なんとも言えない高揚感に包まれるのが伝わってきて、
私はそれを、なんだか呆然と眺めてしまったっけ──。

──というのを昨日の記事で思い出した。

ついでに最近ハマっている「20世紀少年」の”ともだち”集会を思い出してしまった。