2011年12月13日の補遺

ビル・ゲイツが中国の科学とテクノロジー相と薬、ワクチン、農業技術(seeds diagnostics)でのパートナーシップで合意。:12月8日の補遺では中国政府と新型原発開発で合意というニュースを拾っている。薬、ワクチン、GM農業に原発、とビル・ゲイツの関心事が勢ぞろい。でも、これ、慈善家としての行動なのか、それとも投資家としての行動なのか。
http://www.businessweek.com/news/2011-12-10/gates-chinese-ministry-partnership-to-work-on-drugs-vaccines.html

11月10日のマサチューセッツ大学医学部の研修でのRobert Truogの講演ビデオ。“When Is Enough Enough?”:見ようと思いつつ、まだ果たせていない。
http://www.umassmed.edu/Content.aspx?id=142016

カナダの自殺幇助合法化訴訟をめぐっては毎日いくつもの記事が出ているけど、これは「合法化されれば医師に“殺す権利”を認めることになる」との異論。
http://www.ewtnnews.com/catholic-news/World.php?id=4528

Margaret Somervilがカナダ王立協会の自殺幇助合法化提言報告を批判したのを受けて、執筆者の一人から「報告書の提言は他にもあって、丁寧な緩和ケアも提言しているんだぞ」との反論。
http://www.montrealgazette.com/news/What+life+report+actually+said/5848364/story.html

英国リーズ大学から全国介護者戦略のモデル事業の介護者支援報告。:これは必読。
http://www.guardian.co.uk/society/joepublic/2011/dec/12/why-need-care-for-carers?newsfeed=true

来年の英国保健省のソーシャル・ケア白書で、ケア・ホームにホテルのような顧客評価方式の導入が盛り込まれるとか。
http://www.guardian.co.uk/society/2011/dec/11/care-homes-customer-ratings-system

日本。高齢者虐待 最悪580件 男性介護者増加も一因 静岡:いつも思うのだけど、男性介護者と言えば「家事に不慣れ」と決まり文句になるのだけど、それ自体を解消すべき問題と捉えるよりも、男性だから家事に不慣れであることを当たり前の前提とする意識が鼻につく。「家事の不慣れ」なんて、簡単に解消できることだと思うのだけど。やればいいんだから。私は介護費用のコスト削減策としては、「大人なら誰でも最低限の家事・育児・介護ができる社会」が有効なんじゃないかと前から思っているのだけど。⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/52561890.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111210-00000014-san-l22

日本で新生児脳低体温療法が普及してきている。
http://blogs.yahoo.co.jp/nicu_sp25/11785738.html

これも日本。Kebichan55さんのブログに早期介入やACTに向かう精神科医療への懸念エントリーが続いているけど、共感。
http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55/52822240.html

ナラティブ・メディスンによる全人医療について医学書院の特集記事2本。:ナラティブ・メディスンについてはミュウの幼児期に本を読んで感動して、ものすごく期待もしたんだけど、医療の全体的な方向は逆に向かっていくばかりだとも感じてきた。ミュウの施設に「コミュニケーション」をテーマに医学生が実習に来る際に、セミナーでこういう方向の語りをさせてもらった時期もあったけど、何年かやるうちに指導教官から「一生懸命に勉強している医学生が、医療への批判ばかりを聞かされるのもどうか」「いつまでも患者からの医療批判を聞かされるのはウンザリ」みたいな反発が出るようになって、風向きが変わった感じがした。研修制度が変わって、その実習もなくなったし。同じことを患者が説くと反発される。同じことを「ナラティブ・メディスン」という名前で医療職が説くと受け入れる人もいる。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02956_01
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02956_03

慢性疲労症候群の誤診で学校に行っていない子どもたちが増えている、との調査結果。
http://www.guardian.co.uk/society/2011/dec/12/chronic-fatigue-syndrome-schools


遺伝子と新たな薬で記憶力増強が可能、と神経学者。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/238949.php