2009年6月30日の補遺

(補遺に上げる記事は、タイトルとかリード部分を読んだだけというものが大半になります)


今度は抗不安薬 benzodiazepines(Xanax, Ativan, Valium,  Klonopin)に、長期服用に伴う依存性と副作用の問題が浮上。2004年からの4年間で処方数が1000万件も増加し、2008年には8500万件に。2004年にはPTSDの兵士66000人への処方も。製薬会社の収益もうなぎ上りらしい。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/29/AR2009062903105.html

新生児から取った血液サンプルが親に断りもなく保存されて、研究利用されている。プライバシーの問題が指摘されている。米国。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/29/AR2009062903118.html

米国でいったん退院した高齢者や慢性病患者の再入院が医療費の負担としてクローズアップされている。要因としては、病院と地域医療の連携体制の不備、退院支援の不足など。それなら最初から在院日数をゆっくりとって、ちゃんと療養してから帰ってもらったほうが結局は安上がりだった……という話にはならないのかな? そういう患者のことを病院は flier と呼ぶんだ、と。ニュアンスまでは分からないけど、なんとなく迷惑そうな、冷たい感じ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/29/AR2009062903134.html

オーストラリアで2007年に自閉症の7歳児を餓死させたネグレクト事件で母親が殺人罪で有罪に。父親は過失致死。死亡時、女児の体重は9キロしかなく、ホロコーストの犠牲者のようだった、と。
http://www.theaustralian.news.com.au/story/0,25197,25678182-26103,00.html

オーストラリアでも、機能不全家庭の子供の保護に州が十分機能を果たしていない、との指摘。
http://www.canberratimes.com.au:80/news/national/national/general/states-fail-on-child-protection-report-says/1553185.aspx?src=enews

オーストラリア首都キャンベラで、緊急性の低いelectiveな手術の1割は1年以上の待ち。平均で72日間の待ち。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/surgery-queues-longest-in-nation/1554374.aspx?src=enews

EUの議長国というのか、を7月からスウェーデンが務めるのだけど、スウェーデン人の記者が、90年代からの自国の経済破綻と、それに伴う医療を含む社会保障制度の破綻について書いている。もはやスウェーデン・モデルは存在しない、スウェーデンの夢はついえた、と。
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2009/jun/29/swedish-economy-social-state

英国のNHSでは40歳までしか受けられないため、IVFを受けるために何百もの夫婦が欧州本土へ出かけている。たしか、他にも2回までとか、肥満していたら駄目とか、いろいろ条件があったような……。肥満の規制は、議論があっただけだったっけ? 定かではない。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8124010.stm

スイスで大規模な児童ポルノのウェブサイトを運営していた一味を摘発。表向きは音楽サイトだけど秘密のコードで児童ポルノのビデオ・サイトに入れる仕組み。このネットワーク、78カ国に広がっている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/country_profiles/8123450.stm

子どものころに肉体的な虐待を受けたら、大人になってから癌になる確率が49%も高くなる。……精神的な虐待でもありそうな話だとは思うけど、一方、こういう調査って、どうやってその他の要因を排除して相関を結論付けるんだろう……?
http://www.medicalnewstoday.com:80/articles/155538.php