UPIとFoxもAshley両親見解について報道

UPIとFoxも3月12日CNNの報道当日に
CNNの内容をそのまま簡潔にまとめたニュースを流していました。

内容はいずれもほぼ同じで、

この1年間でAshleyの身長も体重も変化していない、
ホルモン療法、子宮ならびに乳房芽の切除は成功だった、正しい決断だったと述べた両親は
他の重症児の親にも選択肢とすべきだと主張した、

しかし、これら処置は大きな論議を呼んでおり、
病院が違法性を認めただけでなく、
直接担当した医師は自殺している、と。

Parents: ‘Ashley treatment’ successful
United Press International, March 12, 2008


Gunther医師の自殺の際に
医師の義理の弟の「前から時々ウツ状態になっていた」との証言と
Diekema医師の「Ashleyケースを担当したのはむしろ活力源になっていた」などの証言が
Seattle Timesにとりあげられ、

自殺はAshleyケースとは無関係だとの方向付けが試みられましたが、

今回のCNNとUPI、Foxの記事を読む限り、
メディアは「無関係ではないはず」と捉えているようです。

今回のインタビューを巡っては
今のところネット上に見られるのはほとんど賛成・擁護ばかりですが
その中に「担当医が自殺したのは知らなかった」と書いた人がいました。

去年1月のメディアの騒ぎが収まると興味を失ってしまった人たちの中には
直接担当した内分泌の専門医が秋に自殺したという重大な事実を
見逃してしまった人たちも多いと思われます。

子宮摘出の違法性と担当医の自殺という2点を
UPIもFoxもCNNと同様に確実に押さえて記事を書いていることに
ちょっとほっとしました。


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1年前にメディアが騒いだ時だけ興味を持ってはみたものの
その後は深く考えてみることもないままこの事件をすっかり忘れていた人たちは、

去年5月の病院とWPASの記者会見(子宮摘出の違法性を認めたもの)も
9月末のGunther医師の自殺も知らないのではないでしょうか。

そしてその時々に直接ニュースに触れていなければ、
今回の記事で触れてあっても何のことかピンとこないかもしれません。

今回の擁護論でも
「直接世話をするわけでもない人間が外野から批判をするな」
「親が愛情からしたこと」

そして、あれほどAshleyの父親が
難しい決断ではなかったと繰り返したにもかかわらず、
またも「ご両親はどんなにか苦しい決断をされたのだから」と

1年前と全く同じ同情・擁護論が繰り返されています。

ろくに記事もブログも読まず事実関係も把握しないまま
感情論で擁護の書き込みをする無責任な人たちには

一度ちょっと立ち止まって、

病院が違法性を認めた事実と
直接手を下した医師の自殺という事実の重みをしっかり受け止めて、

改めて考えてみて欲しい。