科学者の倫理綱領を提案(英国)

科学者と社会の間の信頼構築に向け、イギリス政府の主任科学顧問David King卿・教授が7項目の倫理綱領を提示したとのニュースがありました。

UK science head backs ethics codeBBC 9月12日)

Yorkでの英国科学振興協会(the British Association for the Advancement of Science)の年次大会で発表したもの。その目的を卿は、

自分たちの仕事が広い社会に及ぼす影響について、研究者たちに考えてほしい。科学と民衆との関係に目を向けることが大切。科学者が大発見をしても社会がそれを受け入れなければコトはうまく運ばないのだから、科学者はこの綱領を受け入れて守る必要がある」と。

綱領はすでに英国政府内で働いている科学者には採択され、King卿は国内の大学や企業の科学者にも加わるよう勧めている。来年には国際的にも呼びかけを行う予定。

(こういうものをテキトーに日本語にする度胸はさすがにないので、綱領は英文のまま)
THE CODE

Act with skill and care, keep skills up to date
Prevent corrupt practice and declare conflicts of interest
Respect and acknowledge the work of other scientists
Ensure that research is justified and lawful
Minimize impacts on people, animals and the environment
Discuss issues science raises for society
Do not mislead: present evidence honestly

             ―――――

医師も科学者なわけですが、”アシュリー療法”の担当医であるGunther とDiekemaにこの倫理綱領を見せたら、どう言うでしょうか。

とりわけ、この中の、

Prevent corrupt practice(ゼニや権力に屈するなってことですよね)

declare conflicts of interest(利益の衝突は正直に申告し、利益に影響された政治的判断をするな、と)

Minimize impacts on people(できる限り侵襲性の低い方法を、でしょう)

present evidence honestly(ウソやマヤカシや隠蔽はいけない)。